講演会の様子
東大阪人工衛星プロジェクトについて熱く語る青木豊彦氏
BKC開設10周年企画・第2回企業トップ連続公開講演会
株式会社アオキ・代表取締役社長 青木豊彦氏「夢の実現 東大阪人工衛星プロジェクト」
11月21日(金)、びわこ・くさつキャンパスのプリズムハウスで、BKC開設10周年企画の一環として、企業トップ連続公開講演会が開かれた。第2回目となる今回は、株式会社アオキ・代表取締役社長、青木豊彦氏による「夢の実現 東大阪人工衛星プロジェクト」。青木氏は熱のこもった関西弁とユーモアあふれる話し振りで、一部立ち見が出たほどの会場を大いにわかせ、聴講者を魅了した。
日本一の中小企業の町として知られる東大阪市はモノつくりの町であり、町の活性化に絶えず若者のアイディアを求めている。しかし、長引く不況や後継者不足から、企業数は4年前の1万社から現在は8千社に減った。このままでは東大阪の伝統は途絶えてしまうと危機感を抱いた青木氏。そこで、“歯ブラシからロケットまで実現できる”という東大阪のモノつくりを本当に実証してみよう、そうすれば日本が東大阪のモノつくりを注目するし、若者達は関心を持ってこの町に戻ってきてくれるはずである、という思いから人工衛星プロジェクトを立ち上げた。「これは若者に町の再建に興味を持ってもらうための目的ではなく、あくまで手段です。」と青木氏は言う。
アオキは現在、2005年度に人工衛星の打ち上げを目指し、日夜開発に取り組んでいる。関西発にちなんで“まいど1号”と命名されるこの人工衛星は約50cmの小型版。社員が協力して手作りで仕上げ、まさに中小企業によるモノつくりそのものの大きさである。青木氏は、「我々の理念は、“夢で始まり、情熱を集結し、こころ豊かな社会を創る”です。東大阪の技術力をもって人工衛星を完成させます。そして今後考えていくことはそれを使ってどんな商売をするか、です。新しいビジネスチャンスを皆さんと一緒に考えたいです。皆で明るく、誇りのもてる町づくりを一緒にしましょう。」と熱く語り、会場はわれんばかりの拍手に包まれた。
聴講に訪れた梅川宗一郎さん(経済学部2回生)は、「東大阪の活性化の手段を宇宙スケールで考える発想がすごい。その立役者の青木さんの人柄はリーダーに相応しい印象を受け、僕もあんな上司の元で仕事がしたいと思った。」と述べた。
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