講義の様子
 
日本とインドネシアの関係について語る
フプディオ スパルディ総領事
 
 
国際関係学部総領事リレー講義第13回
インドネシア共和国総領事「日本・関西とインドネシアの関係〜現況と将来展望」
 
 12月19日、在大阪インドネシア共和国総領事フプディオ スパルディ(HIPUDIO SUPARDI)氏が「日本・関西とインドネシアの関係〜現況と将来展望」をテーマに講義した。インドネシア総領事館からは、広報、経済担当領事などを含め6名が参加した。

 総領事は、パワーポイントを使用し、示唆に富む講義を展開。350の民族、600の言語がある多民族国家・インドネシアは「多様性の中の統一」(Bhinneka Tunggal Ika)が国是であることなど、同国の現況を紹介した。その上で、インドネシアの中立的な外交政策、1998年のアジア経済危機後の政治、経済、制度改革などの成果を指摘した。

 また、日本はインドネシアにとって政治、経済、文化面でのきわめて重要なパートナーであり、日本のODAがインドネシアの発展に果たした役割などを強調した。インドネシアは関西地区を重視しており、つとに1954年に神戸経済代表事務所を設置、1958年に総領事館に昇格させたことを紹介。在大阪総領事館は、日本とインドネシアの経済交流拡大のため、経済貿易セミナー、経済代表団の相互派遣などへの支援、協力を行っていることを説明した。2億1500万人の人口を持つインドネシアは日本にとって重要な市場であり、今後、政治、経済面での交流をさらに拡大することが両国の利益につながることを協調して講義を締めくくった。

 学生から、在留インドネシア人への総領事館の保護体制、中国の経済発展とインドネシアの関係、関西とインドネシアの関係促進のための方策など、活発な質問が出され、講義時間終了後も、留学を希望する学生のインドネシア語での質問をはじめ、相次ぐ学生の質問に総領事は誠実に答えていた。