障害者施設について語る浅野史郎宮城県知事
学生と語り握手を交わす浅野知事
2004年度法学部 法政特殊講義「全国知事リレー講義」
第4回「みやぎ知的障害者施設解体宣言」
4月27日(火)、法学部「全国知事リレー講義」の第4回目が衣笠キャンパスにて行われ、宮城県の浅野史郎知事が、宮城県が今年2月に行った「みやぎ知的障害者施設解体宣言」について講義を行った。
冒頭で浅野知事は「解体とは、とても冷たい言葉に聞こえるでしょう」と600人を超える学生に問いかけた。「本来は知的障害者の“訓練のための場所”である入所施設だが、実際には“住まいの場所”になってしまっている」と話し、その現状が入所者のプライバシーなど数々の問題を生んでいる事を語った。このような現状から、今まで入所者の希望と関係なく施設入所を当然としてきた事を反省し、施設解体宣言を行うことに至った経緯を説明した。
さらに「知的障害者が親元ではなくふるさとで過ごすことの出来る“地域の底力−Social Capital”を見せたい。ふるさとの力を試し、そして育てようとしている」と語った。施設解体が目的ではなく、地域内の協力関係構築や発展を主眼にした宣言であることを強調した。
知事は「完全主義で無くても良い。全国一律、全国統一は失敗すれば大きなリスクが発生する。しかし、地域単位で実行すればリスクは最小限にとどめられる」と地方分権のメリットにも言及し、宮城県の財政自立に向けた改革の取り組みについても説明した。
最後に知事は学生からの質問に答えた。時おり冗談を交えつつ、軽やかに方言を織り交ぜて喋る知事の講義に学生は興味津々であった。
知事の講義を聴いた、宮城県出身の相澤浩和さん(法学部・2回生)は、「一つの課題に対し、真摯に取り組むと共に、実際にその解決策を具体的に行動に移すことの重要性を考えさせられた」と感想を述べた。
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