講義する広屋修一氏
 
講義の様子
 
 
情報理工学部IT企業リーダーによるリレー講座「情報コミュニケーション学の技術と人・社会との係り合い 第5回『ブロードバンド広告が企業と個人のコミュニケーションを変える』」
 
 6月4日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)で情報理工学部の第5回IT企業リーダーによるリレー講義「ブロードバンド広告が企業と個人のコミュニケーションを変える」が行われた。講師は、広告配信技術をコア技術として持つ、株式会社サイバーウィング(CW)代表取締役社長広屋修一氏。

 テレビに次いで2番目に多く接触するメディアは、インターネットである。ブロードバンド(インターネット使用料定額料金制、常時接続と高速通信を組み合わせた回線)や携帯電話の発展により、ネット上での広告配信はネット普及から10年足らずで急速に拡大した。広屋氏は「今日ではテレビで見て商品を知り、ネット上で比較検討を行うという商品購入の流れができています。企業はテレビやネット、雑誌など全てのメディアを駆使したクロスメディア展開でブランド構築を目指しているのです」と語り、受講した学生は熱心に耳を傾けていた。
 また、世間に"ネットは欠かせない"という認識が浸透し、昨年のネット広告費は1000億円を超え、成長率140%を記録した。ブロードバンドの急速な普及は今後も20年ほど続くと予想されている。さらに「内容的にも時間的にも制限があるテレビCMでは伝えきれないものをネット上で実現したい」と強調し、その新たな試みとして、一回の放送時間が平均約15分のインターネットブロードバンドムービーを作成し、商品宣伝や企業メッセージを折り込むという試みについて付け加えた。

 最後に広屋氏は、「ITを使ったメディア産業はどんどん拡大していきます。企業にもITのノウハウを持った人材が求められています。皆さんの大学での学びを社会で活かして下さい」と述べ、講演を締めくくった。