講演するウィリアム・ミラー氏
 
会場の様子
 
 
立命館大学MOT連続講演会 ウィリアム・ミラー教授招聘講演会
 
9月27日(月)・28日(火)の2日間、スタンフォード大学名誉教授のウィリアム・ミラー氏を招いての講演会が開催された。これは、2005年4月に開設を予定している立命館大学テクノロジー・マネジメント研究科の開設記念企画として実施されたもの。

 27日(月)の講演会は、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)で学生や大学院生を対象に開催。220名の熱心な会場の学生で会場のローム記念館大会議室は満席になった。テーマは"Globalism and its Impact on Business Strategy"で、ビジネス戦略にはグローバルな視点が重要であるとともに、地域クラスターへの知識や技術の集約が求められる。この概念は新しいビジネスの起業とも密接に関わっていることを説明された。会場の学生には外国人留学生も多く参加しており、自国の状況について質問をする学生もいて、終了まで会場は熱気に包まれた。

 28日(火)は、会場を大阪に移して、現役ビジネスマンや研究者を対象に講演とシンポジウムを開催。挨拶に立った坂本和一副総長は、立命館大学では理工学の研究をコアにしてマネジメントを結合させる「真のMOT」をつくっていくので期待してほしい、と会場の参加者に訴えた。

 ウィリアム・ミラー氏の講演は"How Globalism Effects Technology Management"をテーマに行われ、有益な情報は、限られて保有されていた時代と異なり、広範に分散している。この有益な情報やすばらしいアイデアはビジネスモデルで価値が決まってしまう。グローバル化の中では、ハビタット(ビジネス環境)が世界中で発展するので、常に関係者が協力(規制緩和や環境整備の努力)することが必要であり、それができないところでは企業は成長できないことになる、と指摘した。

 会場には、現役のビジネスマンや研究者が訪れ、自らの問題意識からの質問も数多く見られた。

(※立命館大学MOT大学院「テクノロジー・マネジメント研究科」の詳細はこちら