講演を行う宮城学院女子大学名誉教授の山形孝夫氏
連続講演会「現代社会と宗教」開催
第7回「聖書と現代−存在しない神への祈り」山形孝夫氏講演
2005年1月21日(金)、連続講演会「現代社会と宗教」の最終回「聖書と現代−存在しない神への祈り」が立命館大学衣笠キャンパスで行われた。講演者は、宗教人類学者の山形孝夫氏(宮城学院女子大学名誉教授)。
山形氏は、東北大学大学院博士課程修了後、フルブライト奨学生としてアメリカに留学。1960年代に吹き荒れたピル解禁・フリーセックス運動など、アメリカの人々の社会を変えていこうとするエネルギーを身近で体験したエピソードを交えながら、アメリカ社会と宗教の関係について語った。
講演の中で、山形氏は9・11テロ事件の遺族の発言について触れ、「亡くなった夫が望むのは、きっと復讐や報復ではない。犯人がなぜテロを起したのか、その気持ちが知りたい」と言った女性の言葉に、驚きを隠せなかったと語った。山形氏は「彼女が言っていることは、キリスト教のイエスの教えに通じるものがある。歴史を変えていくのは平和への願いや愛や自然への願望だと思う。その思いを持ち続ける限り、宗教とは関係なく歴史は変わっていくだろう」と述べた。
「現代社会と宗教」は、2005年度より連続リレー講義として授業を開講する。詳細については、
こちら
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