講演を行う長田豊臣学長
教室の様子
長田学長が語る「日本の近現代と立命館」第12講「21世紀の日本の高等教育における私学の持つ意味」
6月27日(月)、衣笠キャンパスにおいて教養教育科目「日本の近現代と立命館」第12講目が行われ、長田豊臣学長が講義を行った。この講義では、「身近な場」 である立命館大学の歴史を通じて、日本の近現代史を学び、今日われわれが直面している近代化のひずみや教育の危機などの諸問題を、身近な視点から再考することをねらいとしている。
学長は冒頭で、私学の意味・意義について会場に問いかけ、自身の研究者としての経験について触れたのち、立命館大学の歴史について述べた。その中で立命館大学の強みについては、「鶴翼(かくよく)」という言葉を用いて、文理融合の重要性を説いた。また「すでに持っている知識で物事を解決できる能力」こそが教養であるとし、現在は状況を把握し、切り拓いていく能力が求められていると指摘した。
また大学の質的変化にも触れ、ヨーロッパへのキャッチアップが大学の本分とされた時代はもう終わり、前例をまねるだけの均質な学生よりも、激動する社会情勢の中で「自分の頭で考え、行動する」ことのできる多様な学生が求められている現状から、多様性こそが創造の源泉であるということを繰り返し強調した。
最後に学長は、「経験をするということは、自分が変化するということ」と述べ、学びはもちろんのこと、海外体験、恋愛、アルバイトなど、さまざまな経験を通し充実した大学生活を送ってほしいというメッセージを投げかけ、講義は終了した。
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