COEプロジェクト、共同研究内容について説明する
杉山 進 理工学部教授
 

デモンストレーションの様子
 
 
立命館大学・オムロン株式会社 共同研究成果発表
 
 11月7日(月)、びわこ・くさつキャンパスにて、立命館大学とオムロン株式会社による共同研究の成果発表が行われた。立命館とオムロンは、文部科学省21世紀COEプログラム「マイクロ・ナノサイエンス・集積化システム」の研究活動の一環で、2003年より教育研究連携プログラムの共同研究プロジェクトを実施している。そして今回、「通信機能搭載型MEMSの研究」においてRFIDシステムを応用した電池レス無線センサー端末“SNA-MEMS ”(Smart Nano MEMS)を開発した。これは、微小な無線チップによって人や物の識別や管理を行うRFID技術と、半導体の技術を用いて作られた微小な電気機械システムのMEMSセンサーを融合させることで、センサー端末に電池を使用せず、センサデータの無線伝送が行える。例えば、山肌に設置して がけ崩れを感知するなど、様々な用途での利用が可能となる。

 まず始めに、杉山 進 理工学部教授(立命館大学マイクロシステムセンター長、21世紀COEプログラム拠点リーダー)よりCOEプロジェクト及び共同研究内容について説明が行われた。その中で杉山教授は、SNA-MEMSの物流や医療、農業など様々な分野での応用例や現在の10o角の試作チップを2006年度には2.5o角の実証チップにする研究目標などについて紹介した。

 また、オムロン株式会社の積 知範氏らによって、カードタイプとキューブタイプのセンサー端末を応用し、転がした5色のサイコロの目を表示させるデモンストレーションが行われ、実際にSNA-MEMSの技術が示された。

 これからも更なる実用化に向けた立命館とオムロンによる共同開発が進められ、様々な分野での応用が期待される。