天竜寺国際禅堂師家・花園大学教授の安永祖堂氏
教室の様子
2005年度連続リレー講義「現代社会と宗教」
後期第11回宗教リレー講義「東西霊性交流について」
12月5日(月)、衣笠キャンパスにおいて、連続リレー講義「現代社会と宗教」の後期第11回授業を行った。今回は天竜寺国際禅堂師家で花園大学教授の安永祖堂氏を講師に迎え、「東西霊性交流について」というテーマで講演した。
日本を越え、今や世界中に“禅”の思想は広まっている。海外の演劇理論にも座禅は取り入れられるなど、多くの方向から光が当てられている。安永氏は禅の持つ修行の部分とキリスト教の修道院で行われる“修道”に共通点を感じ、東西霊性交流という形で東西の宗教の橋渡しを行っている。
安永氏は「日本と西洋の信仰の間には大きな違いがある」と述べ、その例として西洋の宗教の用語や概念が日本語訳されるにあたり、多くの齟齬があることを指摘された。日本の神(かみ)と西洋の神(ゴッド)の違いを述べる際にも水と油の例えを用い、分かり易く説明した。これらの違いを踏まえた上で、お互いの宗教を認め合うことの重要性と、そういった場を提供する東西霊性交流の重要性を述べた。
会場に集まった多くの聴講者は安永氏の講義に熱心に耳を傾け、メモを取る姿が見られた。
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