大手の証券会社に就職し、仕事内容もほぼ私の希望通りだったので、とても充実していました。調査・分析関係の仕事を希望していたので、株式公開している日本企業を調査分析し、投資判断に関する情報を投資家に提供する株式調査部門での毎日は刺激的でした。優秀な先輩方も多く、私自身とても勉強にもなりました。しかし周りが優秀な分、私が成果を出せず苦労したこともありました。
入社して3年目。日本は金融不安の真っ只中にあり、多くの金融機関が経営破たんした大変な時期でした。私が勤めていた証券会社は危機を乗り切るべく外資系企業と提携する道を選びました。社内では大改革が行なわれ、私自身、株式調査部門の仕事で満足できる結果を出せないまま他の部署に異動することになりました。異動先の部署は投資銀行部門で、そこでは株式公開を目指すベンチャー企業の発掘・育成に係わる仕事に就きましたが、とてもやりがいのあるものでしたね。先輩や同僚にも恵まれました。しかしその一方で、最初の部署で満足できる成果を挙げることができなかったことに対して、どこかで未練を感じていました。
ある時、企業調査や投資判断の業務に再び携わることができる、現在の仕事の求人を知りました。金融業界は昔から人材の流動化が進んでいて、私のまわりにも転職経験者はたくさんいました。転職すること自体には特に抵抗はなかったのですが、当時やっていたベンチャー企業の発掘に関わる仕事も、就職活動していた時は非常に憧れていたものだっただけに面白く、とても悩みました。しかし、先輩から「トライしたい気持ちがあるならやったほうがいい。トライできる機会があるのにそれをあきらめたら、将来、絶対に後悔する」とアドバイスを受け、その言葉に背中を押されて現在の会社への転職を決意しました。 |