輝いています、ときの人 #103 伊勢村 祐紀さん(文学部4回生)アーチェリー部
常に自分のプレーに集中。 1点差で接戦を制し、初タイトルを獲得!
3月15日(土)、16日(日)に北海道で開催された第17回全日本室内アーチェリー選手権大会において、
アーチェリー部の伊勢村祐紀さん(文学部4回生)が、リカーブ種目の女子・個人で優勝を果たした。
学生のみならず、社会人選手も多数出場する中での初優勝。
栄冠を手にした伊勢村さんに試合の状況や、決勝での試合展開、そして今後の目標などを伺った。
(2008年5月14日掲載)
Q

優勝おめでとうございます。今回出場された「全日本室内アーチェリー選手権大会」とは一体どんな大会なのでしょうか? また、当日の試合展開をお聞かせ下さい。

伊勢村

この大会に出場するには1年間に出場した試合のスコアをまとめて大会前に申請することが必要で、その中からスコアの高い順に、女子は32名、男子は64名が全国から選出されます。予選ラウンドの上位の16名が決勝トーナメントへ勝ち進むことができるのですが、私は15位で決勝トーナメントへ進出し、決勝トーナメントでは1回戦から上位選手との対戦でした。逆にそれがスコアを考えず、自分のプレーに集中できた要因だったと思います。また、準決勝では自分のペースで打っていき、気づけば1点差という結果で決勝へ進んでいました。

 

そして、3射×4エンドの合計点(120点満点)で勝敗を決する優勝決勝戦では、去年の全日本学生室内アーチェリー選手権大会でも優勝している斉藤未央選手(駒沢大学4回生)と対戦しました。第3エンドまでは私が1点差で負けていて、本当に接戦でした。第4エンドで、私の最後の1射で勝敗が決まるという局面になりました。最後の一本の矢で10点を射止めた結果、113対112という劇的なスコアで初優勝することができました。

 

この試合は今までで一番自分のプレーに集中できたと思います。でもまさか優勝できると思っていなかったので、本当に驚きました。集中して自分の実力を発揮できた結果が、全日本での優勝に繋がったので、とても嬉しく思います。

Q

ランクが上の選手にも臆せず、自分のプレーに集中できたことが大きな勝因だったんですね。初優勝ということですが、飛躍のきっかけは何だったのでしょうか?

伊勢村

今回接戦で勝利出来た要因は、良きライバルで、友人でもある南知里選手(同志社大学4回生)の存在が大きかったと思います。私達は同じ滋賀県立草津東高校出身で、当時から一緒にアーチェリーを始めた仲です。大学に入り、彼女が世界学生アーチェリー選手権大会の選考会などに出たりする一方で、私は大学でなかなか納得のいく結果を出せずにいました。そんな中で南選手と久しぶりに会う機会があり、彼女が頑張る姿を見て、「私にはもっと努力が必要だ」と強く刺激を受けました。

 

 

 

 

それ以降は、自分のアーチェリーの見直しを行い、プレーにもっと自信を持つために日々の練習を強化しました。まずは練習量を増やし、そして部活での練習以外にも、少しでも空き時間ができるとグラウンドに出向いて弓をひくようにしました。冬期に課せられる練習ノルマにおいても、その3倍をこなすことを心がけました。そうすることで、自分のイメージする射ち方やテンポを試合で瞬時に作り出せるようになり、自分に自信がつきました。良きライバルであり、良き友人である南選手から受けた刺激が、当日の試合での勝負強いプレーとなって十分に発揮できたのかなと感じています。

 
Q

なるほど。身近なライバルから受けた刺激が飛躍のきっかけだったのですね。では最後に、伊勢村さんの今後の目標を教えて下さい。

伊勢村

まずは、現在行われている関西学生アーチェリーのリーグ戦で、王座まで勝ち進んで優勝することが目標です。4月からすでに試合は始まっていて、女子では5人1チームとなって各大学が合計点を競います。王座には、毎年同志社大学と近畿大学の両大学が名を連ねていますが、その壁を突破して優勝するのが女子チームの目標ですね。個人的には、全日本学生アーチェリー選手権大会への出場も目指して、室外のターゲットアーチェリー部門でも成績を残せるように頑張っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取材・文/李 利奈(国際関係学部3回生)
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