まず、私たちは外国の方が不便に感じていることを調査するために、留学生や外国の方を対象に学内や街頭でインタビューを行いました。その結果、有名な観光地には英語版ガイドが用意してあるにもかかわらず、英語でのガイドがほとんどない観光地もあることがわかりました。
そんな中、私たちは政策科学研究科がまちづくりの研究拠点として展開する「木屋町研究拠点」があり、政策科学部ともゆかりの深い木屋町の英語版ガイドブックを作成することに決めました。なぜなら、木屋町は京都で最も古い歓楽街と言われるほど歴史の深い場所で、観光資源もたくさんありますが街頭インタビューでは外国人旅行客から木屋町があまり知られていないということを知ったからです。
掲載する内容を決める際にも外国の方の生の声を参考にし、「店に英語を話せる人はいるか」、「英語版のメニューは置いてあるか」、「ベジタリアン用のメニューはあるか」などの情報を載せました。写真を多用し、店の看板から目的の店を探せるようにするなどの工夫も盛り込みました。
また、ガイドブックには幕末の歴史にも載せてあるのですが、これは今回のプロジェクトに協力して下さった木屋町共栄会の塩山大介会長に、「歴史について載せてみたらどうか?」とアドバイスをいただいたことがきっかけでした。この幕末の歴史の部分はメンバーが様々な文献を読んで研究し、それを自分たちで英訳しました。その中で「幕藩体制」など、英語化しにくい言葉がたくさんあり、伝わりやすい表現にするのにとても苦労しましたが、幕末の木屋町の雰囲気を少しでも伝えることができたかな、と思っています。 |