まず、重量挙げには「スナッチ」という一気に頭上までバーベルを挙げる種目と、「クリーン&ジャーク」という一度肩の位置まででバーベルを持ち上げてから頭上までバーベルを挙げる種目があり、勝敗は両種目の重量のトータルで争います。この大会は今回が5回目という比較的新しい大会なのですが、出場するためには階級別に定められている基準の重量をクリアしなければなりません。私の階級ではトータル149キロという比較的厳しい基準の重量でした。今回、同じ階級で基準の重量をクリアできた選手は3人だったのですが、そのうち1人の選手が試合までに減量できなかったため、当日は中井美保さん(関西大学1回生)との一騎打ちになりました。
試合開始前には、お互いが1回目に挙げる重量を公開しあうのですが、公開された中井さんの重量は自分が予想していたよりも重く、一瞬「負け」が頭をよぎりました。しかし、自分自身もこの試合に向けての調整練習で、とても調子が良かったため、自信を持って試合に挑みました。他の試合の結果などから、相手が挙げることのできる重量の限界を把握していたことも余裕を持って試合を進められた理由だと思います。まず始めに「スナッチ」で中井さんよりも3キロ重い重量を挙げることができたので、落ち着いて次の「クリーン&ジャーク」に挑め、その結果自己ベストに近い記録を挙げ、優勝することができました。この優勝は私にとって、初の全国大会での優勝だったので、「嬉しい」の一言でした。クラブの仲間も喜んでくれましたし、重量挙げを始めるきっかけとなった高校の顧問の先生も電話での報告で喜んで下さいました。 |