世界大学射撃選手権は、28カ国の各国トップレベルの現役大学生が集まり競い合う大会です。男子の大会種目は、50m3姿勢120発競技と50m伏射60発競技、10m立射60発競技の3種目で、今回は日本から男女合わせて8名が出場しました。この大会の代表選考がかかった日本学生選抜ライフル選手権大会の時は、あまり世界大会のことを意識せず、今出せる力を出し切ろうと、落ち着いた気持ちで臨めた結果、代表になることができたのだと思います。世界大会に向けて苦手な伏射という床に寝そべった状態で撃つ姿勢で、いかに同じ姿勢を保ち続け、安定して撃てるかが最大の課題でした。大会までに2回の強化合宿を通して、納得いくまで自分の弱点を中心に練習、克服していきました。
世界大会初日は、緊張から思うように引き金が引けなかったり、心拍数が上がってコントロールを図るのに苦労した場面もありましたが、2日目以降は落ち着いて普段通りの力が出せたのではないかと思います。最終的に、1種目のみ入賞を果たすことは出来ましたが、実力は周りの国の方がはるかに高く、世界の壁を実感させられた試合でもありました。他国の選手のプレーなどから多くのことを学び、他国のレベルに近づくべく、闘志と練習へのやる気がまた、ふつふつと沸いています。今後は筋力トレ-ニングにも力を入れ、海外選手との体格面の差をカバーしたいですね。
また、試合以外の時間では、他国の選手たちと交流の機会もあり、特に韓国やスイスチームと親交を深めることができました。「もう少し英語を勉強しておけば、もっと交流できたのに・・・」とも思いましたが、ジェスチャーを交えコミュニケーションをとり、互いに打ち解け合うことができました。今日着ているユニフォームもスイスチームと交換した思い出のものです。高校時代に出場した日韓交流戦で知り合った、良きライバルとの再会もあり、また再び世界の舞台で競い合う約束を交わし合いました。 |