スタートした時は先頭集団についていこうと思いました。
当日は雨が降り、地面が滑りやすかったこともあり、レース2周目あたりで他の選手が落車をしました。この落車をきっかけに、「カーブはゆっくり走ろう」という雰囲気が競技者全体を包みました。カーブに苦手意識を持っていた私にとってはそれが有利に働きました。
ただ周を回っているうちに、肉体的にもきつくなってきたときに見えたのが、必死に応援してくれているチームメイトの顔。
私の中で「この声援に応えらなければいけない。ここで頑張らなければ」という強い気持ちが湧き上がってきました。最終的に勝つことができたのは、やはり気持ちの面の変化が大きかったと思いますし、練習量では鹿屋体育大学に引けをとっていた私にとって、この声援が一番の力となりました。ゴール直前500mでギアを重くし、必死にペダルを漕ぎ、ゴール前で1番を走っていた選手を抜くことができました。
まさか自分が一番になれるなんて思っていなかったのでその瞬間は嬉しいという気持ちよりも驚きの方が強かったですね。まさか去年の優勝者に勝てるなんて思ってもみませんでしたから。 |