輝いています、ときの人 #143 「Red Bull Paper Wings Japan Final」最長飛行距離部門 優勝 近藤圭佑(こんどう・けいすけ)さん(経営学部3回生)、「Red Bull Paper Wings Japan Final」最長飛行距離部門 準優勝 森下雅人(もりした・まさと)さん(経済学部3回生)
ふわっと浮かぶ瞬間が一番の魅力 1つのことに熱中すると今まで見えていなかったことが見えてくる
みなさんは子供の頃、紙飛行機で遊んだ経験が一度はないだろうか?
4月4日(土)、羽田空港の日本航空格納庫内で、紙飛行機に情熱を捧げる大学生達が全国から集まり、
自作紙飛行機で技を競い合う大会「Red Bull Paper Wings Japan Final」が開催された。
その最長飛行距離部門で、初出場ながら見事優勝し、
世界大会にも出場した近藤圭佑さん(経営学部3回生)と、同じく初出場で準優勝した森下雅人さん(経済学部3回生)。
今回お2人に、紙飛行機の魅力や普段の練習、試合当日の様子などのお話を伺った。
(2009年7月17日掲載)
Q

お2人が大学生になってから、紙飛行機を始められたきっかけと「Red Bull Paper Wings Japan Final」の大会について教えていただけますか?

近藤

友人を通して、偶然、紙飛行機の大会があるということを知ったのがきっかけです。

昨年の記録を見ると、自分たちもその記録に届くのではないかと思ったのと、何よりも「おもしろそう」だと思ったからですね。実際にやってみると単純なようで、折り方を変えたら飛距離が全く違ったり、意外と奥深いことがわかりました。練習でやることといえば、ひたすら紙飛行機を折っては投げ、折っては投げ、の繰り返しで、投げる時も野球のフォームのように常に全力で投げていたので、肘や肩への負担も大きく、筋肉痛に悩まされましたね。

 

「Red Bull Paper Wings Japan Final」は各地の予選から勝ち上がった10名が東京に集まり「最長飛行距離」「最長飛行時間」「曲技飛行」の3つの部門で競うものです。

日本大会では、予選を7位通過、決勝でも、自分が思っていたよりも、いまひとつ記録が伸びなかったのですが、まさか優勝出来るとは思ってなかったので「嬉しかった」というより驚きの方が大きかったです。

森下

試合に出場するため、よく飛ぶ紙飛行機の折り方をインターネットで調べたり、色々と2人で研究しました。普段の練習で、いつも困っているのは、練習場所の確保です。紙飛行機は無風の場所で投げないといけないので必然的に練習は屋内になりますが、僕たちはサークルではないので体育館は使えず、苦労しましたね。BKCの中で一番広いセントラルアークで、人がいなくなったのを見て練習した時もありました。

 

ただ、正確な飛行距離を測ることが1回もできなかったので、2人とも飛ばす感覚だけつかんで、本番に挑みました。僕は、大会で絶対優勝出来ると思っていたので、たった1mの差で優勝を逃したのはとても悔しかったです。優勝したのが自分の知っている人だったので複雑な気持ちでした。

 

 

 

 
Q

近藤さんの世界大会出場が決まり、大会へ向けてどんな練習をされましたか?

近藤

紙飛行機は丁寧に折れば出来る事なのですが、僕は投げるのが苦手でファールも多かったので、技術を磨くため、ひたすら練習しました。5月2日に開催された世界大会の会場であるオーストリアのザルツブルクの「RedBull Hunger7」に着いても緊張はしていませんでしたね。日本大会で優勝し、世界大会に出場できたということだけで自分が満足していた面もあったのかもしれません。試合も大事でしたが、現地では楽しもうと思い、服装も自由だったのでアニメのキャラクターの着ぐるみを着て出場したのですが、いろんな国の人に声をかけてもらいました。

 

試合には世界83ヶ国、計253名の出場者が参加し、結果は予選落ちでした。でも海外で様々な国の人と話すことができ、友達が増えたことが世界大会での一番の収穫でしたね。

森下

世界大会へ出場できなかったのは悔しかったのですが、近藤くんには頑張ってほしいという気持ちもありました。そのために僕ができることは大会に向けてコーチをしながら練習に付き合うことだけでした。いったん試合になるとライバルですが、試合以外では、毎日、一緒に練習をしたりしていましたね。せめて予選は突破してほしいと思っていたので、今回は残念でしたが、1位で優勝したクロアチアの選手が約54m飛ばしたという圧倒的な記録を聞き、世界にはまだまだすごい人がいる事がわかり納得できましたね。

 
Q

最後にこれからの目標と、在学生へ向けてメッセージをお願いします。

近藤

実は、世界大会へ出たことで自分の中で一区切りついたので、紙飛行機に関する活動は休むつもりです。しばらくは学業と就職活動に専念し、落ち着いたら再び活動しようと考えています。大学生活の中では、「あれもこれもやりたい」と言って結局どれも中途半端ということもありますが、そうではなく「色々したいけど、自分はこれを頑張る」というものを1つでも2つでも決めていったら、その分野が伸びると共に、それまでに見えていなかったことが見えてきます。しっかりと自分のやりたいことを見極めるのが大切だと思いますね。

森下

僕は色々と調べているうちに、他にも紙飛行機の大会が開催されている事がわかったので、試合に出場してみたいですね。紙飛行機がふわっと浮き上がって飛ぶ瞬間がたまらなく好きなので、これからも続けていきたいです。今回の大会を通して、自分に何が足りないのかがわかってきたので、次こそは優勝を手にして見せます。僕らは大会を知ったことがきっかけで、いろんな外の世界を知ることができました。それは他の人から見たら、いらない知識なのかもしれないけれど、新しい発見もできたので、外の情報を積極的に取り入れて、何か1つでも熱中するものを見つけてほしいですね。
「自分は他の人よりも頑張った!」そう思えれば、必ず結果はついてくるものだと思います。

近藤さんと森下さんの所属する団体「閃-FORCE-」では、この夏、学生同士の交流を深めるためのバーベキュー懇親会を計画しています。日本全国から学生が集まるこの機会にあなたも熱中できるものを探してみませんか? 紙飛行機の話が聞きたい人も、ぜひ参加をしてみてくださいね。
Link 「閃-FORCE-」バーベキュー懇親会
  日時: 8月9日17時~
場所: 大阪鶴見緑地公園
参加方法:force2007web@yahoo.co.jp まで
名前、電話番号、携帯電話のメールアドレス、大学名を記入の上、ご連絡ください。
取材・文/正木洋介(経営学部2回生)
RS Webアンケート実施中