輝いています、ときの人 #153 グローバルリーダー育成カップ2009 優勝 西田亮介(にしだ・りょうすけ)さん (理工学部3回生)
浦嶋優晃(うらしま・まさあき)さん (経済学部3回生)
広がるビジネスプランの夢で世界を変えてみたい
今年の8月、京都大学にて行われた「グローバルリーダー育成カップ2009」。
全国の学生がビジネス案を持ちよって、チームごとに熱い戦いを繰り広げた。
抜群のチームワークとアイデアで見事に優勝した西田亮介さん(理工学部3回生)と浦嶋優晃さん(経済学部3回生)。
彼らは今回、どのように優勝を勝ち取り、そこから何を得たのか? 2人にお話を伺ってみた。
(2009年12月11日掲載)
 
Q

まず、「グローバルリーダー育成カップ2009」に参加された経緯と、お2人のこれまでの活動について聞かせてください。

西田

僕は昔からロボットを作るのが好きで、ずっとロボットと一緒にいるためにはどうしたらいいのかを考えた時、やはり資金がいるので、ベンチャーコンテストに参加して賞金を得て、その資金を元に、また次のロボットを作ってきました。今回、グローバルリーダー育成カップの存在自体を知らなかったのですが、友達が僕の名前で知らない間にエントリーをしていて、そこから取り組み始めたのがきっかけですね。

浦嶋

2年前からベンチャーについての勉強会を主催したり、他大学の学生と合同で企画をしたりしていました。僕個人も立命館が主催のベンチャーコンテストに参加したりしていて、グローバルリーダー育成カップについては前から知っていましたね。素晴らしい実績や経験を持った学生が参加するので、その高いレベルの中でどれだけ自分の力が通用するのかを試してみたいと思っていました。

 

 

 

Q

では、「グローバルリーダー育成カップ2009」ではどんなことをされたのですか?

西田

プレゼンはグループごとに行われます。コンテストに向けて集まった33名が個人個人、発表内容を考えて持ち寄り、チームごとに検討しました。

 

僕はロボットのカタログを持ってロボットに関するもの、浦嶋くんは宇宙のビジネスプランに関するものを3つ考えてきました。みんな、案はバラバラでしたが、それをグループでまとめていきましたね。プレゼンまで、3日間あったのですが、1日目の午後から集まり、話し合った後、3日目の昼過ぎには京都大学前のホールでプレゼンという流れでしたね。

 

審査基準としては、実現可能性・構想力・新規性・プレゼンテーション力、戦略性、またプランが壮大かどうかなどを求められました。僕たちがプレゼンをしたのは、「知能化ビジョン」というもので、簡単に説明すると、カメラを超音波に変えることで監視を行い人やものを探知し、危険にあったら知らせるというものです。画像が見えるわけではないので、プライバシーは守られますし、主に福祉や交通効率の向上などに使うことを想定しました。プレゼンまでの間、最初はとにかく苦労しましたね。まずチーム内で意見がまとまらないので、全然、話が進まなかったですね。視点と考え方の違う3人が集まり、主張をするので大変でしたが、そのうち、それぞれの能力を使って、チーム内で役割分担が自然とでき、うまく話が進んでいくようになりました。

浦嶋

チームの中で役割分担が明確になると、西田くんが技術的な観点からプランを考え、僕はチームのマネジメントや経営の面でアドバイスをしていきました。

 

決勝まで勝ち残ったのですが、1次審査を通っただけでも個人的には凄いことだと思っていたので、自信につながりました。予選を通過し、決勝の時は、とにかく緊張の連続でしたね。決勝は4チームで行われましたが、僕たちの発表は一番最後だったので、他の所のプレゼンを見て、影響されるのも嫌で、ずっとロビーに出ていました。発表前は舞台裏で円陣を組み、西田くんがプレゼンをしている最中は、安心して聞いていたのですが、他の3チームもすごい案を持っている所ばかりだったので、最後まで不安な面もありましたね。

 

同じチームのもう1人のメンバーが、「落ち着いて思っていることをちゃんと伝えるように」といってくれたので、僕たち2人も落ち着くことができましたね。

 

結果発表の時には、一瞬、自分たちが選ばれた事が信じられませんでしたが、うれしかったですね。とにかく「うれしい」の一言で、それしか考えられませんでした。その後は一緒に参加した仲間と一緒に飲みに行ったりして、別れるのが惜しかったですよ。

Q

本当におめでとうございます。では、西田さんと浦嶋さんがこの大会で見つけたものは何ですか? また今後の目標について教えて下さい。

浦嶋

このチームとして参加できて、本当によかったと思います。学生が考えたプランについて厳しい意見を言ってくれる場はなかなかないと思います。全国にはまだまだいろんな学生がいることを知れて、とても刺激になりましたね。

 

今後は後輩の参考になるように、僕たちの経験を伝えていけたらと思いますね。みんなにも何かやりたいと思ってもらえるようなきっかけを作っていきたいです。やりたいことが見つかれば飛び込むことが大切だと思います。将来の夢はまだ詳しくは決まっていないのですが、他の人たち、国や地域の役に立ちたいと思いますね。

西田

僕はビジネスコンテストで優勝することが全てだとは思っていません。出場した人数だけ、いろんな案があり、世界を変える可能性があることが面白いと思うんですね。
参加して、体験して、自分の体にしみ込んだものは、きっと今後の活動に生きてくるはずです。将来は、漠然となのですが、何か世の中を変えて認めてもらえるようなことをしたいですね。

 

何かにチャレンジしたい人はたくさんいると思います。ただ表現する場がないから、そのまま過ごしている人がいるなら、それはもったいないことだと思いますね。
これからもアンテナをはりながら、同じ目標をもってくれる仲間を作っていきたいですね。

取材・文/山西悠祐(産業社会学部4回生)
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