輝いています、ときの人 #160 珠算部  主将 そろばんクリスマスカップでチーム優勝 遠山智士(とおやま・さとし)さん(経営学部3回生)
3分間にかけた思い チームでつかみ取った優勝
昨年12月に行われたそろばんクリスマスカップ。
幼稚園児から社会人までのそろばんの強豪が集結した大会で、見事、チーム優勝し、全国の頂点に立った珠算部。
今回は主将 遠山智士さん(経営学部3回生)にクリスマスカップに対する思いや
珠算の魅力、今後の目標について伺った。
(2010年1月18日掲載)
Q

優勝おめでとうございます! まず、クリスマスカップについて教えてください。

遠山

クリスマスカップは毎年、埼玉県で開かれ、珠算の大会の中でも一同に開催される大会の中では参加人数が一番多く、規模も最大のものです。僕たち珠算部はこのクリスマスカップでの優勝を目標の一つにして、3回生5人、1回生4人の計9人で日々練習に打ち込んできました。

 

競技では予選を通過した約500人がそれぞれの部門に分かれて、各種目3分間で乗算、除算、見取算(※1)をどれだけ正確に速く解けるかを競います。今回のクリスマスカップではそろばんの大会でありながら上位を争う選手はみんな暗算で計算を行いました。例えば、乗算の問題だと最高で6桁×5桁の問題などが出ますが、僕の場合、1問あたり、6桁×5桁は約6~7秒、4桁×4桁なら3~4秒ほどで、得意な3桁×3桁であれば2秒ほどで問題を解きます。まさに秒単位の争いですね。3分間でできるだけ多くの問題を解かなければならないので集中力が勝利の鍵といえます。
また、団体の部ではチーム3人での合計得点を競うので、個人の成績も重要になってきます。代表として、メンバーの足を引っ張るわけにはいかないという思いもあり、プレッシャーもありましたね。

 

前回5位だったので、今回は何としても優勝したいと思い試合に臨みましたが、毎日の努力が実って念願だったクリスマスカップでの優勝ができたので本当に嬉しかったです。

  ※1 足し算、引き算のこと
 

 

 

Q

遠山さんが珠算を始めたきっかけは何ですか?

遠山

兄と姉の影響を受けて小学校3年生の頃にそろばんを習い始めました。
4年生になってからは、平日はほぼ毎日そろばん教室に通って2、3時間練習をしていました。高校生になると珠算部に入りましたが、活動時間が比較的短かったので、部活が終わってからもそろばん教室に通ってできる限り練習するようにしていましたね。大学では週に4日、授業の合間を縫って練習をしています。珠算の大会は7~12月に固まっているので、この時期は特に力を入れて練習に取り組んでいます。部員は皆、仲がとても良いですが、練習は真剣で互いに切磋琢磨しあっています。僕がこうやって長い間、珠算を続けてこられたのも互いに支え合ってきた仲間の存在があるからだと思います。そして常に競いあってきたことで自分をより高めようと頑張ることができました。

Q

目標を達成する為に大切だったことは何だと思われますか?

遠山

あきらめずに目標を持ち続けて努力することだと思います。珠算の大会では毎回の自分の点数で、自分がどれだけ成長したかがわかります。逆にいえば点数が落ちた時は自分が成長していないということもすぐにわかってしまうのです。1年間練習してきて点数が前よりも下がっていたときはとても悔しくなります。しかし、そこでもう駄目だとあきらめるのではなく、次こそはとさらに努力することが大切だと思います。僕たちの次の目標は10月に開かれる全日本通信珠算競技大会で優勝することです。2年前にこの大会で12連覇を達成したのですがここ2年間優勝ができていないので次こそは優勝できるように頑張りたいと思っています。社会人になっても自分の力が延ばせるチャンスがある限り、珠算を続けていきたいです。

取材・文/平永洋介(経済学部2回生)
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