輝いています、ときの人 #164 「OHKA CUP」の運営・企画に参画 村田翔平(むらた・しょうへい)さん(経済学部2回生)、坂上智香(さかうえ・ちか)さん(経済学部2回生)
スポーツがつくる学生と地域の輪
昨年の12月13日(日)、BKCで第4回となる「OHKA CUP」が開催された。
この大会は、メジャーリーガーの大家友和選手が中心となり設立したNPO法人Field of Dreams が主催。
立命館大学の協定科目「地域スポーツクラブの育成」の受講生も共同で運営・企画し、
当日は、湖南地区の少年野球チーム16チームと交流戦やイベントで、大変盛り上がったという。
今回は、大会の運営・企画に携わった村田翔平さん(経済学部2回生)と坂上智香さん(経済学部2回生)に、
当日までの動きや、大会当日の様子についてお話を伺った。
(2010年2月26日掲載)
Q

まず、特殊講義Ⅱ NPO法人Field of Dreams協定科目「地域スポーツクラブの育成」についてと、受講のきっかけを教えて下さい。

村田

私の地元には、大家選手が設立した社会人野球チーム「OBC高島」があります。
この講義を受講すれば、大家選手と関われるのではないかという期待がありました。
また、僕自身、昔から様々なスポーツを経験してきて、もっとスポーツについて勉強したいという思いがあり、2回生の時に、サービス・マネジメント・インスティテュートに転籍しました。この企画を通して友人を増やしたかったという思いも強かったですね。

坂上

元々、スポーツに興味があり、勉強したいと思っていました。NPO法人協定授業「地域スポーツクラブの育成」では、地域スポーツクラブの役割を勉強したり、グループワークを基本としたイベントの企画や運営が出来ます。座学中心の講義とは違う、参加型のフィールドワークの授業に魅力を感じ、受講することにしました。

 

 

 

Q

お2人とも、スポーツに対して熱い気持ちを持たれていたのですね。
では、「OHKA CUP」開催までの企画・運営の過程で、苦労された事はありましたか?

村田

受講生のほとんどが、これまでに「OHKA CUP」を経験したことがなかったので、真っ白な状態からのスタートでした。講師の方や、Field of Dreamsの事務局長の方からアドバイスを頂き、企画を練っていきましたが、体育会系の部活やサークルに関わっている学生が多かったため、打ち合わせの詰めの段階で、全員の予定が合わないということが多々あり、情報の共有に苦労しました。

坂上

私は、展示ブースの担当をしていたのですが、私たちは大家選手について知っていても、子どもたちに上手く伝えられるようにしなければいけません。
NPO法人の説明をするにしても、そのままでは説明が難しくなります。
そうしたことから、子供たちにも理解しやすいモノづくりをする必要があり、同じ目線に立って考えるのが難しかったですね。

Q

当日の様子や印象に残ったエピソードを教えて下さい。

村田

当日は、野球だけでなく、ドッジボール大会や「手つなぎ鬼」などのアトラクション企画をグラウンドで行いました。野球だけでは、プレーの上手な子や高学年の子が目立ち、みんなで楽しむことができません。手つなぎ鬼では、低学年の子供たちも活躍していたし、知らない子供たち同士が手をつなぐことにより、コミュニケーションを図れたと思います。子供たちの笑顔を見ていると、私まで笑顔になり嬉しくなりましたね。

坂上

展示ブースでは、大家選手のグローブやユニフォームなど、子供たちが食い入るように見ていました。また、自分の夢を再確認してもらおうと、紙に自分の夢を一人ずつ書いてもらう企画も行いました。プロ野球選手になるという夢が多い中、「科学者になる!」と書く子もいて、意外性に驚きましたね。悩みながらも一生懸命自分の夢について考える子供たちの姿に心を打たれました。

Q

たくさんの子供たちや地域の方が参加してくれて本当によかったですね。
では、大会を終えての感想を教えて下さい。

村田

今回、OHKA CUPのスローガンが「つくろう笑顔の思い出、広げよう友達の輪」だったのですが、最初、これは子供たちに向けての言葉だと捉えていました。
でも、大会を終えて、子供たちやその保護者の方々、草津パンサーズのメンバー、少年野球チームの監督・コーチ、そして自分自身を含む、このイベントに関わったすべての人たちに輪が広がっている事に気が付きました。そして、大学生としてできる事を地域のために役立てていく必要があると感じました。

坂上

子供たちや保護者の方々と関わって、人と人とのつながりの大切さを深く感じました。日本では「野球」の人気も高く、野球を通しての地域の交流はしやすいと思います。
この「OHKA CUP」の存在が認知され、全国的に地域密着型スポーツが普及していけば嬉しいですね。あと大会当日は、大家選手とお会いすることができたのですが、オーラがありすぎて、緊張してうまく話せませんでした(笑)。忙しい合間をぬって大会に参加して下さった大家選手にはとても感謝しています。

Q

最後に、これからの目標と学生&大家選手へのメッセージをお願いします。

村田

3回生からゼミで、スポーツビジネスの研究として、地域密着型のスポーツクラブについての勉強をしたいと思っています。その一環として、スポーツを通した地域貢献を中心に活動しているField of Dreamsでインターンシップをし、その経験を今後に役立てていきたいです。大家選手とは授業でお会いしますが、なかなかお話できる時間がなく残念です。できれば、みんなで一緒にご飯を食べたり、野球をする機会があればいいなと思いますね。

坂上

私はハンドボールをしているのですが、今回の大会を通して、スポーツをする側だけではなく、運営側から見たスポーツの側面を知ることが出来ました。これからは、あらゆる角度から見て勉強し、新たなスポーツの在り方を提案していけたらと思っています。
大きなことをしようとすると、時間も要るし、躊躇しがちになります。
やりたいことに対し、積極的に動いて、諦めずに挑むことが大切だと思います。

Link 「2009年度OHKA CUP」の記事はこちら
取材・文/犬塚直希(経済学部3回生)
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