私が起業活動に興味を持ったのは、高校生の時でした。元々、将来的に自分が大きな裁量を持てる仕事がしたいと考えていて、その中の1つの選択肢として起業家になるという目標を抱いていました。経営学部入学後は、様々な経営手法や理論を学んでいますがそれらの理論を実践として活かす機会がないために座学としての知識で終わっているため自分が本当に理解できているのかという不安がありました。そこで自分から動き何かをしなければ大学での学びを本当の意味で活かせないと思い始め、産学協同アントレプレナー教育プログラムを受講することにしました。
産学協同アントレプレナー教育プログラムを受講したことにより、自分の中の「起業してみたい」という思いがいっそう強まりました。このプログラムは、起業家だけでなく組織のリーダーとして活躍するために必要とされる起業家精神(アントレプレナーシップ)を持つ人材の育成を目的としたプログラムです。具体的には1回生の後期に(11月頃)「アントレ・ガイダンス」及び「アントレ履修希望者の募集」があり12月に履修許可を受けた学生が、2回生の3セメスターから履修を開始します。2回生では主に起業家精神、事業報告書、資金計画書の基本作成などを学べる「基礎科目群」を受講し所定の条件を満たせた3回生からはアントレプログラム独自のインターンシップ研修や社会で活躍されている事業家の方を講師として招き、「生きた講義」をして頂く「展開科目」に進んでいきます。
このプログラムの最大の魅力は、ゲストスピーカーとして、講義をして下さる企業の社長の方々が、みなさん素晴らしい方ばかりということですね。自分で起業をされた方、企業内ベンチャーとして社長になられた方などのお話を直接聞くことができ、私自身とても大きな刺激を受けました。その中で、自分自身が一番刺激を受け、今でも尊敬している起業家は、有限会社かほり堂の店主である山口俊介先生と、株式会社ベンチャーコミュニティー&パートナーズの取締役である辻坂京子先生です。このお二人には、起業に対する考え方や事業プランのブラッシュアップなど私の相談に乗って頂き、大変貴重なアドバイスを今でも頂いています。また、このプログラムには文系・理系両方の学生が参加しているので、私の様に文系の学生であっても、学部を越えて理系の学生との横の繋がりも広がりました。さらには私自身考えから行動に移すまでの一歩がなかなか難しかったのですが、アントレプレナーシップを学び、自分から行動する力を身につけることができました。
3回生の夏に実施される「アントレ・インターンシップ研修」は、通常のインターンシップとは違い、企業のトップの方とお話をする機会を持てるなど、研修内容や研修期間について自分の希望を提案することができます。私も、8月中旬に「アントレ・インターンシップ」を行いました。インターン先では、非常にフレンドリーに業務の指導をしていただき、できるだけ幅広い業務内容に触れられるように期間中の私の業務スケジュールを計画していただきました。始業時の会議の準備や電話応対など基本的なビジネススキルの習得を学んだり、社長からベンチャー企業として独立された経緯と独立後のメリット、デメリット部分を直接聞く一方で、社長の業務を側で見て自分なりの解釈ながら肌で感じることができました。最後に、1週間の自分の研修態度や内容について評価してご意見をいただけたことは大変、参考になりましたね。インターンシップ初日に証券会社との会議に参加させていただいたこと、社長自ら事業内容を説明される機会に同席できたことは特に印象的に残っています。
現在、私は学生団体アップターンの代表として企業活動をしており「大学生のキャリア形成」に関わる事業を展開しています。これは簡単に言うと、大学生に自分の将来には多様な進路(=可能性)があるということに気づいてもらう為の支援事業です。主な内容として、例えば運営している「キャリアエイド」というwebサイトでは「低回生に向けたインターンシップ情報や資格情報から、希望の業界に就職する為には、1回生からどのような行動を起こしていけばいいのか?」というロードマップの提示や、様々な業界の社長と実際に会って話をする機会を学生が持てるようなイベントの企画、学生で構成される組織の内部情報共有ツールの開発・運営などを行っています。
大学生活では、常に学ぶことを意識し、行動することが大事だと考えています。特に「学生」ということをいつも意識していますね。学生は未熟な部分があるのが当然で、それを補うために色々と学ぶ上で、行動する前には計画性を重要視することも求められますが、行動していても考えることは出来ます。とにかく最後は行動するということに結びつけ、何度も失敗するかもしれませんが、失敗から学べることもたくさんあるので、身につけた知識を活かすという意味でも今後も学生時代は失敗を恐れずに自分から積極的に動いていきたいと思いますね。これからの進路には、就職・起業家などの選択肢が出てきますが、一度就職するにしても20代の間に是非起業したいと思っています。自分が満足できる仕事をし、身近にいる家族も幸せにする。これが僕の将来の人生の目標です。
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