困っている人を助けることができる弁護士という職業に憧れたのは、小学校5年生の時。
夢を実現するため、法学の教育に力を入れている地元の立命館慶祥高校へ進学しました。司法講座を受けもつ先生との交流で、徐々に弁護士に対するイメージが固まっていきました。卒業研究として、論文のテーマに選んだのは「司法改革」。難しい課題に挑戦することを通して、法曹になる意欲が高まりました。
法学部に入学後は、1回生から本格的に司法試験合格をめざす日々。学習スタイルは自学自習を基本としました。授業には集中して取り組み、短期的な目標を論述式定期試験でよい成績を取ることとして掲げ、モチベーションを維持。司法試験とリンクする科目については、特に力をいれて勉強し、予備校には行かず、授業最優先で臨みました。また、一般教育科目についても、あまり興味がないものでも、教養をつけるため、知識を増やすため、しっかりと学習しました。
その結果、3回生の時に飛び級制度に合格し、立命館大学法科大学院へ進学。法科大学院でも授業を最優先し、テキストを読み込むことを基本とした学習スタイルは変えませんでした。特にゼミナール形式の授業は、クラスメイトと仲良くなれる上、同じ目標をもった人たちと繰り広げられるディスカッションは、白熱した議論ができるのでモチベーションの向上にもつながりましたね。法科大学院は、カリキュラムがしっかり組まれており、予習のポイントについても明示されています。それに沿ってやっていたので、実力がついたのだと思います。
しかし、法科大学院に進学後半年間は周囲と比べて自分の知識の無さに焦り、辛くて「もうだめだ」と感じたこともありました。しかし、夏休みに「このままでは、いけない」と危機意識をもって集中して勉強したことが、結果的によかったのだと思います。そのおかげもあり1年後には、周囲に引けを感じることもなくなりました。
授業で疑問に思ったことは、すぐ教員に質問し、その場で解決することを実践してきました。例えば、授業中に理解できなかったことは、教科書にクエスチョンマークを書いておきます。そして授業後に先生に質問して聞いたことを書き込むようにしていました。質問することに恐れず、消化不良に陥らないように積極的に行動しました。先生方も過去に、同じ悩みを抱えられており、私たちがどこで悩んでいるかを理解してくれると思いますよ。
また、論述における表現の重要性を学びました。学部時代は体裁を気にせずに思うまま書いていましたが、自分の頭の中の構想が相手にきちんと伝わるような、読んでもらえる文章を書くことの重要性に気づきました。表現力は弁護士になってからも必要なスキルであると感じるので、非常に重要であると思います。法科大学院では、自分の答案を先生方に添削してもらい、適切な指導を受けることで文章作成能力が伸びました。
『人の役に立つ弁護士になりたい』という、子どもの頃の思いは今も消えておらず、多重債務や民事の犯罪被害者救済を扱う弁護士を目指したいですね。さらには、3回生のときに受講した「環境と裁判」という授業に刺激を受け、森林破壊や酸性雨など地球規模で考える環境問題について弁護士の立場から活動したいとも思っています。目指すは、自分の意思で行動できる弁護士。指示を受けてこなすというより、主体的に活動し、人の役に立ちたいです。 |