私たちはVBC(ベンチャー・ビジネス・コミュニティ)に所属しており、京漬物の老舗である株式会社川勝總本家と商品開発を行いました。VBCに興味を持ったのは学部で学んだことを社会で実践できるという魅力を感じたから。活動は私たちのように企業と共同で商品開発を行ったり、個人的にビジネスコンテストに参加したりと様々です。ビジネスというベースは同じで、教授からアドバイスをもらったり、勉強会を開くなどして活動を行っています。
今回の株式会社川勝總本家との商品開発のきっかけは、以前、VBCが「さしつさされつ」というお酒の商品開発に関わったことでした。その報道を川勝總本家さんが見ていらしたようで、VBCに新商品企画の依頼がありました。それを受け、メンバーを決め、参加することになった私たち2人は自分たちの強みとは何かをよく考えました。女子大生の視点からマーケティングを行うことができること、そして経営学部であることがこの商品企画を行う上での私たちの強みであることに気付き、企画を進めていきました。
商品開発を行う上で、私たちがこだわったのはコンセプトである「若い人がおいしく食べられる、おみやげに買いたくなるような商品」を作ることと、企業のブランディングを行うことでした。実際に学生に漬物を試食してもらい、30種類の漬物から学生の好みにあった3種類を厳選しました。また、若い人は漬物のみを食べることは少ないのですが、お茶漬けは食べるという調査結果を参考に、漬物をお茶漬けとセットにしました。この新たな“食の提案"を行うことで、若い人にも漬物を食べてもらおうと考えました。苦労したことは、私たち「学生の老舗のイメージ」と「京都の人の老舗のイメージ」にギャップがあったことです。川勝總本家の社員の方と話し合いを行ったり、工場で一緒に働いたり、会社のイベントに参加することで社員の方との距離を縮め、京都の人の老舗像を掴むことができました。老舗感を出すためにパッケージにもこだわり、会社のマークのシールを効果的に配置しました。
商品ができあがり店頭に並び、試食会のときにお客さんから「すごくおいしいね」と言われたときは、本当に嬉しかったですね。また、私たちが今回の商品のターゲットとしていた若い人が実際に商品を買っているのを見たときに、ニーズに合った商品を作ることができたという喜びを感じました。この活動を通して、座学だけでは学ぶことの出来ない部分を学ぶことが出来ました。普段、学部で学んでいることが、実際のマーケティングやブランディングで役立つことが分かりました。さらに商品企画をするにあたり、企業の方と関わることで、社会人としてのマナーを学ぶことも出来ました。
これから私たちも社会に出て組織の中で働くと思います。組織の中であっても常に「ゼロから1を生みだす」という信念を大切に、何かを生みだそうという姿勢で臨みたいと思います。私たちは「商品開発をやってみたい」という気持ちをきっかけに、実際に新商品企画に関わることができました。立命館大学にはやりたいことにチャレンジする環境が整っていると思います。「やってみたい」という気持ちを大切に、積極的に動くことでチャンスを掴んで欲しいですね。
|