ベンチャービジネスに挑戦する

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Student's Voice

ビジネスプラン実現の第一歩は大学から

西田亮介 さん(理工学部3回生)
2008年度 学生ベンチャーコンテスト最優秀賞受賞
(2009年4月1日掲載)

私がベンチャーコンテストに出ようと思ったのは、産学協同アントレプレナー教育プログラムの事業計画論という授業でコンテストについて知り、興味を持ったからです。また、子供のころから会社を作りたいという思いがあり、大学に入ったらベンチャービジネスをやりたいと思っていたこともコンテストに参加した理由のひとつです。小さいころからロボットが好きで、9歳になるころには、誰にも邪魔されずにロボットを作るために自分の会社を作ることを夢見ていました。

ベンチャーコンテストに参加を決めた当初は、理系の私にはビジネスプランの書き方がまったくわからず、産学協同アントレプレナー教育プログラムの授業などでビジネスについて多くのことを勉強しました。この努力の成果もあり、経済・経営という新しいフィールドを身に付けることができたと思います。一緒にコンテストに参加したメンバーが全員文系だったことも助けとなって、最終的には、理系の技術と文系のビジネスプランがうまく融合したプランを完成させることができました。

私たちが考えたプランは「アールキューブ R3」というロボット家電です。このロボットは、携帯電話からのメールを受信して動作するロボットで、家にある家電製品を遠隔操作することができます。例えば、帰宅時に部屋を暖めておきたいと思ったとします。そのような場合は、アールキューブに「暖房をつけろ」という命令のメールを送ります。メールを受信したアールキューブは命令どおり、部屋の暖房機器の電源をつけます。ベンチャーコンテストに参加した時点では、アールキューブは試作品の段階でしたが、現在商品化も検討中です。

コンテスト最優秀賞を受賞したときは、アールキューブの有用性が認めてもらえたことを実感できて、すごく嬉しかったです。理系分野でのプランは審査員の方に理解してもらいにくいのではないかという不安を感じていました。しかし、今回の優勝で、理系の分野でもビジネスに対応できることが周囲の人にも分かってもらえたと思います。

私の将来の目標は「人間の能力を拡張すること」です。人の願いや思いなどの漠然としたものを、ロボットなどで形にして叶えることで、人間の能力の幅を広めたいと思っています。そして、この考えを少しでも多くの人に知ってもらいたいと思っています。

みなさんも、大学生活の中で自分が楽しいと思えるフィールドを見つけ、極めてください。そして、私が本来の専門である科学の分野から、経済・経営の分野に興味を広げたように、さらに新しいフィールドにも挑戦してみて欲しいと思います。

取材・文/山本志歩(経済学部3回生)


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