2.経済学部
【理念・目標】
経済学部は1998年度にBKC(びわこ・くさつキャンパス)に新展開・移転した。BKC新展開で目指した学生像は、
@
歴史、文化、社会など広い視野を持ち、「理論・歴史・政策」といった経済学の基礎的素養を身に付けた学際性・国際性豊かな学生
A
論理的思考力が高く、問題発見・問題分析・問題解決能力に優れ、その成果を豊かに情報発信できる学生
B
自らの進路を主体的に切り開く意欲と能力を持った学生
等である。
【現状】
1999/2000年度は、BKC新展開にともない1997/1998年度に改革したカリキュラムの運用を通じて、新展開で掲げた基本目標や学生像の実現を目指した年であった。また、学生の学習意欲を高め、学力をいっそう向上させることを目的に、
@分析ツールはグレード別クラス編成を行い「数学」を重点的に履修する
Aゼミ募集にあたってはコースごとに設置されたゼミについて、当該コース以外の学生の応募も認める
B2000年度からは中国を加え、国内外で3つの調査実習プログラムを実施する
C経済学特殊講義として「簿記入門」を開講する
など
カリキュラム上のさらなる改善をはかった。民間研究機関や企業と協定を締結し、第一線の研究者やトップビジネスマンを講師とした協定科目も多数開講した。
カリキュラム上の改善のみならず、選択必修の4科目を「コア科目」として明確に位置付け、小テストや質問票により、学生の理解度を把握するなど授業運営の工夫も行われた。共通テキストの使用や、ティーチング・アシスタントと連携した授業運営も促進された。
入学政策に関わっては、JE方式など新しい入試方式を導入するとともに、2000年度より入試主事を設置して経済学部としての入学政策を立案し、「模擬授業」などを通じて高校生とのコミュニケーションを高めた。
進路・就職に関しては、1994年度に発足した「女子就職プロジェクト」を継続して報告書を発行するとともに、2000年度からは単位認定を行うインターンシップを開始し、経済学部における教学活動を通じたキャリア形成を支援した。
生涯学習については、新昼夜開講制の理念を掲げ、1999年度よりBKCにおける夜間主コースとして「ヒューマン・企業経済コース」を開設し、2000年度からは社会人向けの「BKC土曜開講プログラム」をスタートした。その後、7講時制の概念を前面に打ち出すなかで、ヒューマン・企業経済コースは、2001年度・新入生からはヒューマン・エコノミー・コースに統合することとなった。
【課題と改善方向】
経済学部の教学システムは、「理論・歴史・政策」の体系化された「ディシプリン」の上に、コースごと現代課題に対応した科目を配置することにより、豊かな学力を身につけることを目指している。カリキュラム上も、個々の科目は「コア科目(選択必修)」「履修指定科目」「コース入門科目」「コース基礎科目」「学部共通科目」「展開科目」などに整理されている。今後の課題としては、こういったカリキュラム(制度)の内実化をさらに促進し、学生に対して経済学部の卒業生として必要な基礎力量(ミニマム・エッセンシャルズ)を十分修得させることがあげられる。学生と教員のコミュニケーションをさらに高め、教授法のさらなる工夫をはかること、あるいは「コア」「コース入門」「コース基礎」「展開」など各科目間の到達目標や内容の調整を促進することも重要課題である。
また、基礎演習・ゼミ・卒業研究といった4年間の小集団体系について現状分析を行いつつ、そのあり方について検討を深めること、あるいは基礎的学力の修得状況を検証する仕組みを確立することも重要な検討課題である。
生涯学習社会の到来に対応して、教学内容のさらなる刷新をはかり、生涯学習社会の中で魅力溢れる経済学部を創造していくこともますます重要な課題となりつつある。
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