1.1999年度全学協議会の到達点


 立命館大学は、21世紀の社会的期待に応え「教育・研究とキャンパスの高度化」にむけて、「衣笠とびわこ・くさつの二大キャンパスを基礎とした学び・ゆとり・活力にあふれる総合大学の構築」という課題の取り組みを進めた。とくに、2000年は、立命館創始130年・学園創立100周年の記念すべき年であり、その記念事業の一環として衣笠キャンパスの整備を図った。


2.大学と環境


【現状】
 衣笠キャンパスでは、産業社会学部人間福祉学科及び文学部心理学科、哲学科教育人間学専攻の新設並びに国際インスティテュートの開設、大学院応用人間科学研究科の設置などの諸施設を重点的に整備を図るとともに、キャンパスアメニティの向上を図った。具体的には、以学館、恒心館の学部基本施設のリニューアル、西側キャンパスの混雑解消のために2号館及び3号館を撤去し、ひろばとして整備し、さらに、中央グラウンドを中央ひろばとして緑地化し、学園祭等のイベントや文化・芸術の発表の場として整備を図った。また、「学術フロンティア推進事業」の研究施設として「創思館」を建設した。
  びわこ・くさつキャンパスは、文理融合型キャンパスの創造を目指すとともに、郊外型キャンパスという立地条件を生かしてアメニティー向上に取り組んだ。具体的には自転車駐輪場の拡張とビーイングスクエアへのベンチと藤棚の設置による憩いの広場化、テニスコートの砂入り人工芝化などを行った。また、正課・課外活動を促進・支援する施設としてエポック立命21(セミナーハウス)を建設した。
  大学と地域と協力して、両キャンパスで地域や町内会と懇談会の開催や「環境美化キャンペーン」「自転車通学のマナーやバイク事故防止キャンペーン」「防火・防災訓練の実施」などの取り組みを進めた。


【評価】
 以学館、恒心館の改修、ローム記念館、創思館、エポック立命21(セミナーハウス)の建設等により、教育、研究や学生の諸活動の条件や環境は相当向上した。また、衣笠キャンパスは中央グランド広場化、キャンパス西側の整備により、キャンパスアメニティは飛躍的な改善といえる。
 環境・省エネルギーやリサイクル等についても、相当多岐にわたり取り組みを進めてきた。しかし、社会の動向、新しい技術や取組み等の研究・検討は今後も必要である。バリアフリーについても、エレベータ、身障者トイレの設置、スロープ、点字ブロック等を施設の新築、増改築にあわせて整備を進めてきた。若干の未整備とよりきめの細かい対応が残っている。


【課題と改善方法】
  今後のキャンパス環境整備は、21世紀の学部や大学院の新しい教育・研究創造を支える施設改善を進めるため、他大学等の調査とともに施設・設備の現状把握を強化する。衣笠キャンパスでは耐震診断とその補強工事未実施の建物について、施設整備やリニューアルとの関係も視野に入れた計画化と、びわこ・くさつキャンパスでは開校当初の建物がまもなく10年を経過するため、ライフサイクルを基本にした施設・設備の維持計画を策定し、効率的・効果的保守を目指す必要がある。
 省エネルギーについても、井水利用についてほぼ計画はできているので、その実現に取り組む。また、多様な電源について更に検討を深め、メリットが明確になればその導入を計画化する。


|  HOME  |  記述編  | 1999年度データ編 | 2000年度データ編 | ひとつもどる>>>