修了生の声
牧野 智宏さん
(博士課程後期課程)
- 略歴
- 1999年3月 東京大学大学院農学系研究科 修士課程卒業
- 2011年3月 新潟大学医学歯学系研究科 学術博士号取得
- 2016年9月 テクノロジー・マネジメント研究科 博士課程後期課程入学
- 2019年3月 テクノロジー・マネジメント研究科 博士課程後期課程修了
インタビュー
- 立命館MOTを選んだ理由を教えてください
- 15年以上医薬品の研究開発に携わる中で、創薬研究と商品化(医薬品の上市)の間にある様々なギャップに思い悩むことが多く、より高い視点で俯瞰する力、考える力を身につけたいと考え、立命館大学MOT研究科に入学しました。別分野での博士号はすでに取得済ですが、社会科学をより深く能動的に学びたいと考えたために、ドクターコースを選択しました。
- 研究内容について
- ”精密医療(precision therapy) 、精密医薬品(precision medicine) に適したビジネスモデルに関する研究” 昨今癌治療などで適応されている精密医療、精密医薬品は研究開発の成功確度を上げ、かつ患者にとっても有益な医療手段として注目されています。精密医療は適切な患者層を選択し最適な薬剤で治療するため、コンパニオン診断薬(CoDx)と治療薬のセットが重要です。この精密医薬品開発の効率化を実現するため、医薬品産業界における組織間相互作用をオープンイノベーションの観点で分析し、最適な組織モード、ビジネスモデルとは何かを研究しています。
- 進学を検討している方々へのメッセージをお願いします。
- 私に限らず、様々な業種の方々が自らの現場の課題に対するソリューションを求め、日々切磋琢磨しています。企業活動を通じて直面する様々な課題を、その時々の判断で解決することで身につく知識を実学とすれば、MOTでの研究はそれらを体系立てて学問や理論に昇華させる過程と言えます。ここでの学びを通じて、様々な事象の因果関係をより広い視座で分析する力と、それらを実学へと落とし込んで考える力が、同時に身につくことが期待できます。