立命館小学校の歩み
History of Ritsumeikan Primary School
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立命館学園における小学校設置の構想
立命館における小学校の設置
北大路キャンパス閉校記念式典
立命館中学校・高等学校
北大路キャンパス閉校記念式典
京都市北区等持院北町
(国際平和ミュージアム横)に設置
どのような思いでつくられたのか
小学校開校の意味
中華人民共和国・北京大学附属小学校との交流
ベートーヴェン作曲
交響曲第9番
第4楽章「歓喜の歌」 合唱
(~2016年)
TAS(トゥーンバ・アングリカン・スクール)への
短期留学・ターム留学開始
立命館中学校・高等学校創立110周年記念式典
登り棒・トンネル遊具等新設
EARTH(社会貢献事業)開始
立命館学園にとっての
小学校開校の意味
立命館学園における小学校の設置は、今からおよそ100年前の大正時代初期、創立者・中川小十郎によって構想されていました。
大正年間に発行された『立命館中学の過去現在及将来』(財団法人立命館、大正7・1918年)において、「小学校より中学校を経て大学予科および本科と系統一貫せる教育機関の形成」として、小学校の設置とそれにより完成する初等教育から高等教育までの一貫教育の重要性が述べられています。
2006年4月の立命館小学校の開校は、およそ90年の時を経て、創立者・中川小十郎の長年の夢が実現することでもありました。
北大路キャンパスの変遷
立命館小学校が設置された北大路キャンパスは、もとは立命館中学校、立命館中学校・高等学校があった校地でもありました。
その変遷の一部を写真から見ていきましょう。
1988年7月
立命館中学校・高等学校
北大路キャンパス閉校記念式典
1988年7月、立命館中学校・高等学校の深草キャンパス(京都市伏見区。現在は京都府長岡京市の長岡京キャンパスに立地)への移転に伴い、北大路キャンパス閉校記念の「さよなら北大路」の人文字を航空写真におさめました。
2006年4月、立命館中学校・高等学校の跡地である北大路キャンパスに、立命館小学校が開校されることになったのです。
立命館小学校開校の経緯
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2003年4月
「新世紀学園構想第1期計画」において、
附属小学校の設置が最重点課題としてあげられる。 - 2003年10月 「小学校構想検討委員会」設置
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2004年1月
「新年祝賀の集い」において、長田豊臣総長(当時)が、
立命館における小学校の開校を宣言。 - 2004年4月 「小学校設置委員会」設置
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2005年4月
「立命館小学校設置準備室」を
京都市北区等持院北町(衣笠キャンパス)に設置 - 2005年4月 立命館小学校「起工式」
「培根達支」に込めた思い
小学校の校門近くの石碑には、立命館の学祖である西園寺公望の揮毫による、中国の哲学者・朱子の『小学』に書かれた「培根達支」(ばいこんたっし)という文字が刻まれています。
この言葉は、人生や学問に必要な「根っこ」をしっかりと育てることで、それはすべての枝葉に達し、やがて豊かな花や実をつけることになる、ということを意味しています。
立命館小学校が開校時から掲げている教育の4つの柱――確かな学力の形成、真の国際人を育てる教育、豊かな感性を育む教育、高い倫理観と自立心を養う教育――は、どれも子どもたちの学びの「根っこ」にあたるものです。
「培根達支」の精神こそ、立命館小学校の目指す教育の根本にあたるもので、立命館小学校において子どもたちの「根っこ」をしっかりと育んでいきたい――石碑にはそうした思いが込められているのです。
立命館学園にとっての
小学校開校の意味
2006年4月の立命館小学校の開校は、立命館学園にとって、初等教育から高等教育まで一貫した、総合学園としての一貫教育の完成を意味することになりました。それはまた、初等から中等を通した12年間の教育、さらに大学、大学院につながる、教育の在り方や仕組みを抜本的に改革していく基盤の構築にもつながっていきます。
立命館小学校の開校——それは、中・高・大・院一貫教育を進めてきた私立総合学園立命館が、初等教育から高等教育を修了するまで責任を持って21世紀の社会の担い手を育てるという、社会に対しての宣言でもあったのです。
「開校宣言 五つの誓い」は
どのような思いでつくられたのか
立命館小学校は、開校以来、目指す児童像として、「五つの誓い」を掲げています。
開校準備を進める中で、立命館小学校をどのような学校として開校していくのか、また、そこで学ぶ児童には将来どのような人になってほしいのか、わかりやすい内容で、指針となるような目標を示すことになりました。
新たに開校する学校は、「立命館」の名称の由来のように、児童一人ひとりの「命輝く」学校としたいと考えました。
自分の命の輝きが、人類の未来を照らす輝きにもなりえる生き方をしてほしい、
人類に与えらえた現代的な課題を前に、社会のさまざまな分野で新たな道を指し示すことのできる「新しいリーダー」となってほしい--これを実現する教育をすることが立命館学校のミッションとなりました。
そのミッションの実現のため、学んでいくうえで児童に常に心がけてほしい大切な柱を「五つの誓い」としてまとめました。
そして現在も、「五つの誓い」は、児童とともに常に立ち返る原点としての役割を果たす誓いとなっています。
立命館小学校開校式
2006年3月28日、立命館小学校開校式の日。
午前は、竣工式と内覧会が1000名を超える関係者によって開催される一方で、
新たに立命館小学校の児童となる1年生から3年生が集まり、そこで初めて、午後からの開校式で行う、開校の決意の「呼びかけ」のフレーズを練習したのです。
午後、開校式。最初に、後藤文男校長と、新3年生の2名の児童が舞台中央に立って、「開校宣言 五つの誓い」を発表しました。
そしていよいよ児童全員の出番。1年生から順番に、120名が舞台に立ち、決意の覚悟をはきはきとした声で呼びかけました。
6学年完成を祝う会
2006年度に1年生から3年生までを迎えた立命館小学校は、2009年度に1年生から6年生までの全学年がそろうことになりました。
これを祝して行われたのが、2009年12月の「立命館小学校6学年完成を祝う会」(滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールにて)でした。
半年がかりの練習を重ね、立命館大学交響楽団の演奏により、児童と教職員、保護者がベートーヴェン作曲交響曲第9番 第4楽章「歓喜の歌」 を合唱。
6学年完成を記念する圧巻のステージとなりました。