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▼EVENT(スポーツ/学芸)▼ 【1】[@三重][立命館大学EV?Racing] [大会]FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP ソーラーカーレース鈴鹿2012 [日程]8月3日(金) 終日 公式車検・フリー走行 8月4日(土) 7時?11時 4時間耐久レース決勝 [場所]鈴鹿サーキット国際レーシングコース 立命館CLUB第4号にも登場しました理工学部プロジェクト団体EV?Racingが、ソーラーカーの国際レースである「ソーラーカーレース鈴鹿」に参戦します。 一から自分たちで設計・製作した車体に、今年は新しいソーラーパネルとモーターを搭載し、入賞を狙っています!ぜひ応援にお越しください。 ────────────────────────── 【2】[@滋賀][複数サークル合同出演] [イベント名] イオン夏祭りin草津(仮) [参加予定団体]音楽系サークル、ダンスサークル、マジックサークルなど [日程]8月8日(水)12時00分?(時間は予定) [場所]イオンモール草津 立命館の学生が実行委員となり、イオンモール草津の屋上・屋内ステージで日頃の活動を披露します。ステージでは、当日行われる「びわ湖大花火大会」の観覧席引換券(イオンモール草津屋上)も数量限定で配布予定です。 ぜひお気軽にお越しください。 ────────────────────────── その他のスポーツ・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/sports/schedule.html/ その他のイベント・スケジュールはコチラ≫ https://www.ritsumei.ac.jp/event-sports/event/schedule.html/ ────────────────────────── |
▼立命館LIFEのススメ▼ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■「デザイン」とは、「潜在的に矛盾している人たちの考えをひとつのかたちにまとめていく関係調整」 八重樫 文 経営学部准教授 http://kazaru.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 立命館の学び・研究を通して、日常生活を少し豊かに、楽しくするコーナー。 今回ご紹介するのは、八重樫文(やえがし かざる)経営学部准教授です。 「あまりデザインの考え方が浸透していない分野に、デザインの知見を持ち込んでその有用性を示すこと」をテーマに、教育・研究活動を行なっている八重樫先生。 かつて「デザイン」というとモノの色や形を考案する意味で使われましたが、いまでは「キャリアをデザインする」など、多くの人が色々な場面で「デザイン」という言葉を使われるようになりました。 そこで、デザインマネジメントを研究していらっしゃる八重樫先生に「デザイン」とは何か、先生が「デザイン」している活動や講義などについてお話を伺ってきました。 Q:先生の研究テーマについて教えてください。 デザインの研究です。「何のデザインか」とよく聞かれるのですが、「何でもやっています」と答えています。私は、できるだけデザインというものを広げて考えることにしています。 これまでは、学問的にデザインを学ぼうと思うと美術系大学か工学系学部がメインでした。こういった場所では、色や形を操作するデザインという領域について伝統的に研究されてきました。 一方で、世の中を見渡してみると「デザイン」という言葉は実に頻繁に使われるようになりました。しかも、単なるモノの色や形だけでなく、「未来をデザインする」というように、使われることもあります。大学でも「教育をデザインする」という言葉を使いますが、この場合、校舎とか教室のデザインだけでなく、組織運営や学びといった広い意味合いも含んでいます。 多くの人が色々な場面で「デザイン」という言葉を使っているにもかかわらず、その定義は何かという議論はさほど進んでいない印象があります。私は、デザインを研究する者として、広く色々な場面で使われているデザインをどのように定義づけるかを考えること、また、デザインを行う者として、今までデザインがあまり問われていなかった領域にデザインを持ち込んで「ほら、デザインってこんなに役に立つでしょ」ということを証明してまわりたいと考え、活動しています。 いま私が行っている研究や取り組みを一つずつ取り出すと、一見何の繋がりがないものに感じられるかもしれませんが、自分としては「デザイン」を中心にそれらは確実に繋がっています。 Q:最近の取り組みを教えてください。 たとえば、「関西EVイノベーション・ネットワーク会議」がそのひとつです。 これは、電気自動車(以下EV)の社会的普及と関連産業の発展の促進を目指した、ネットワークづくりを推進するコンソーシアム組織の会議です。月に1度、40?50名位の方が集まり、会議を行っています。参加者の中には、行政の方をはじめ、実際にEVを作っている中小企業の方や、従来の自動車業界だけでなくこれからEVに参入しようと考えている幅広い業界の方々が集まっています。 話し合うテーマは、「自動車がEVになったら世の中はどうなっていくんだろう」といった抽象的なテーマから、「こういうガイドラインを考えたので、内容について議論したい」という行政からの持ち込み議題など、EVに関することなら何でも話し合える場として運営しています。私は、こういった場の「デザイン」を担当しています。 Q:場をコーディネートすることも「デザイン」なのですね。 もちろんです。このネットワークから実際に車を開発する人も出てくると思います。ただし、格好の良い車が生産できても、走るのは公道ですし、所有するのは人です。人には生活がありますので、車を買うことは、どこに駐車するか、など様々な事柄に影響を与えます。例えば、赤い車を買ったとします。じゃあ、家の色は何色が良いかという色・形の問題も生まれますし、この車に乗る時は、自分はどのような服を着るかという選択にも影響が出てきます。 つまり、1つのデザインが全てに繋がってくるのです。 もちろん、車やファッション、インテリアなど個別にデザイナーという人達はたくさんいます。彼らによって、さまざまな色や形のモノが世の中に生み出されていますが、個別で考えると最適でも、世の中全体で考えたら「イマイチ」になってしまうケースがあります。そこには全体を繋ぐデザインが欠けているわけです。 なぜそういうデザインなのか、なぜそういう色や形なのか、それがあったら世の中はどのようになるのかなど、そのコンセプトを決めたり、話し合う場が必要になってくると思っています。デザインを通して、全体を繋げて考えてみようというのが今の活動であり、「何のデザインをしているのか」という問いかけに「何でもやっています」と私が答えている理由です。 Q:関西EVイノベーション・ネットワーク会議では、どのような工夫をされていらっしゃるのでしょうか。 会議では、ゲストスピーカーをお招きし、話題提供をいただいた後に、そのテーマに関して、集まった方々でディスカッションしています。偉い人が来て講演して、参加者がただ話を聞いて「うんうん」と言って解散するという形式では面白くありません。そこで、参加者同士が話しあえる場を作ろうと考えました。 ただ、こういうフレームを決めても、実際に集まった方々に「議論を進めてください」とアナウンスするだけでは上手くいきません。そこで、オフィス空間などのデザインを手掛けている企業のショールームをお借りしました。この施設では、可動式の机やイスが揃っており、グループをつくりやすく工夫されており、壁面の大半がホワイトボード仕様のため話し合いも行いやすく、プロジェクターの映写も可能になっています。こういった設備を活用して、話し合いをしやすい場づくりをデザインしています。とはいえ、すぐに固い雰囲気になってしまいますので、その雰囲気をどこまで崩せるか、ということも考えて取り組んでいます。 Q:上手く議論を進めるための法則は何かあるのでしょうか。 法則と言えるほど凄いものはありません。ただ、できるだけ気楽な雰囲気を作り、場を固くしないようにしています。例えばディスカッションを行なうグループ分けがとても大切です。多様性のあるグループにするために、よく行うのが「お菓子」を使ったグルーピングです。あらかじめグループの数と同じ種類のお菓子を人数分用意しておきます。このお菓子を元にグルーピングするのです。 ほとんどの場合、前半の講演部分で場が固くなってきます。 そこで、「気分転換におやつでも食べましょう」とお菓子を配ります。この時に、近くの人には同じお菓子を配らないようにするのがポイントです。 お菓子と飲み物によって場が少し和んだところで、「実はディスカッションのグループはもう決まっています。同じお菓子を持ってる人達で集まってください」というと、皆さん楽しそうにお菓子の名前を言いながら、仲間を見つけていきます。このようにしてできたグループでは、ディスカッションがより和やかな雰囲気で始ります。 さらに、議論が始まった後は特に何もしない、というのがポイントです。(大人が自主的に参加しているわけですから)放っておいても、議論は勝手に進んでいきます。最後にまとめが出来るように、グループ間を繋ぐ司会進行をしっかりすれば大丈夫です。 Q:大学のゼミでも運営を工夫していらっしゃるのでしょうか。 基本的には「自分で考えること」を奨励していて、学生たちにはいつも「自分のやりたいことをしてください」という話をしています。担当している2回生のゼミでは、年度の初めに自らの「ミッション」について書いてもらっています。多くの学生は「自分は人を笑顔にする」など抽象的なことを書きます。今度はそれを元に「世の中の問題を解決する自分の企画」というテーマの研究計画を書いてもらいます。私と共に、コーディネーター役を務める4回生・大学院生がこの研究計画をチェックし、OKならばサインをするという仕組みにしています。期日までにコーディネーター学生5名と私の計6名のOKサインをもらわないとその先の実践に進めないことにしています。 このサインをもらう過程を通して、複数の先輩の目でチェックをされますので、企画・研究の内容が具体化されていくのと同時に当初の「人を笑顔にしたい」という抽象的なミッションが徐々に具体化されてきます。抽象を具体化し、それが本当に問題解決に繋がるかを問うような話ができる状態を目指して、ゼミを運営しています。 世の中では「成功している」と言われることでも、本当に見直してみたら、そうでないことが多くあります。表層で判断せず、問題の本質に向き合えるように自分自身で考える力を身に付けて欲しいと思っています。 Q:受講生の多い授業でも、何か運営を工夫していらっしゃいますか。 私が一方的にしゃべり、何か一つの方法を教えたり、何か事例を解説して終わりという進め方はしません。 今年から「企業と経営」という1回生の最初に習う経営学の基礎とも言える授業を担当しています。しかし、受講生は150名位いますので、何かをするのも難しい。そこで、TA(ティーチング・アシスタント:学生スタッフ)と一緒に授業を運営することにしました。その中で取り組んでいる代表的な事例を1つご紹介します。 まず、ある漫画の見開き2ページの、吹き出しのセリフを全部消してコピーします。これを学生に配布して、講義で学んだことをテーマとして提示し、セリフを埋める形でレポートを書いてもらいます。これは、以前CMディレクターをゲストに呼んだ際、学生が感想を書くにあたり、普通の方法ではつまらないので、「何かよい方法はないか」と話していて思いついたものです。 漫画のキャラクターを知っている学生は、本当にそのキャラクターが話しているような言葉になりますし、全く知らない学生は、逆に違う人格のキャラクターを作り上げます。どちらも面白いものです。 予想以上に、学生達はレポートを上手に作り上げてくれます。このレポートを作成するには、登場人物の表情やセリフの数を考えながら、テーマをいかに分かりやすく説明するかを考えなければなりません。この過程を通して、自然と経営学の基礎を理解していくのです。 Q:読者へのメッセージをお願いします。 「デザイン」と聞いてイメージすることは、とても多様で、人によって異なります。そのため、「デザイン」と言っても、みんなが違うことを想像していますから、プロジェクトや組織をまとめようと思った時には、うまくまとまりません。「デザイン」という言葉の意味について、そこに関わっている方々が、できるだけ同じ解釈をするように近づけていくことが「デザインマネジメント」だと思います。 何か製品をデザインするとして、それはどんな状況で、誰が使って、何に役立つのかという軸がぶれていると良い製品は生まれません。 製品のコンセプトをまとめ、それに基づいて、設計する人、製造する人、販売する人、使う人、それについて語る人が同じイメージを持つことで、良い製品が誕生するのです。 「デザイン」とは、「潜在的に矛盾している人たちの考えをひとつのかたちにまとめていく関係調整」であると私は考えてます。「ひとつのかたちにまとめる」ということはデザインにとって絶対必要なことだと思っています。それが「製品」なのか、それとも「人と人との関係」なのかという多様性が存在するだけです。 ────────────────────────── いかがでしたでしょうか。 八重樫先生のお話をお伺して、とある経済雑誌の記事を思い出しました。 「apple社が成功した理由は、iphoneを作ったことではなく、携帯電話を活用した新しいライフデザインを提案したことにある」という内容だったかと思います。 これからの社会では、一つのモノに留まらず、所有する人や所有者のライフスタイルを含めてデザインしていくことが求められていると感じました。 そう考えるとデザインマネジメントという学問は、まさにこれから必要とされる領域だと実感しました。 ────────────────────────── |
▼編集後記▼ 先月の事になりますが、6月14日は「世界献血者デー」でした。 この前日、立命館大学と日本赤十字社が共催で「にしゃんた献血落語in立命館大学」が衣笠キャンパスで行なわれました。 にしゃんたさんは、スリランカ出身で1993年に立命館大学経済学部を学部総代で卒業。在学中は、先月創部以来初の全国制覇を成し遂げた「日本拳法部」に所属されていました。 現在は、大学准教授(羽衣国際大学)の傍ら、テレビの全国放送にもレギュラー出演されており、多方面で活躍されています。 献血落語では「一人ひとりの献血が、国籍や人種を超えて多くの人を助けることにつながっている。献血は、最も身近で誰にでもできる『国際協力活動』。ぜひ、献血の大切さを知ってほしい」と演じられました。 また、最後に落語研究会の学生とトークセッションを行い、献血大使になったきっかけや、立命館大学での思い出などを語っていただきました。また、震災後に被災地の小学校や仮設住宅の方々へ落語を披露していることについて、「自分に何かできることはないかと考えたところ、落語だった。落語を通じて、少しでも笑顔を届けられれば」と語られました。 今回のイベントを通じて、若者たちに更に支援の心が広がれば良いなと感じました。 (立命館CLUB事務局 矢吹) ────────────────────────── |
▼読者プレゼント▼ ★第7号読者プレゼント★ 今回の読者プレゼントは、立命館LIFEのススメでご紹介しました八重樫先生が共訳された「デザイン・ドリブン・イノベーション」(サイン入り)1名様です。7月10日に発刊されたばかりの書籍です。 現在、デザイン主導のイノベーションを行い競争優位を確立している企業の事例が分かりやすく解説されています。 プレゼントをご希望の方は、下記必要事項を明記の上、立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。 なお、プレゼントの抽選結果は次回号でお知らせします。 <応募締切:7/23(月)> 応募先:立命館CLUB事務局(rclub ![]() ![]() 応募必要事項 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: (3)電話:(4)八重樫先生へのメッセージ(簡単で構いません):(5)今回のメルマガ内容に関する感想(簡単で構いません):(6)プレゼント発表時の氏名公開:可 否 (否の場合はイニシャルで表記いたします。ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。) ────────────────────────── ▼第6号読プレ当選発表▼ 第6号の読者プレゼント、藪中三十二先生の著書「国家の命運(新潮新書)」サイン入り(2名様)の当選者発表です!今回も多くのご応募、ありがとうございました。 ★★★★★★★★★★★★★★★★ ★・柳樂 美作男さん(広島県)★ ★・かわせみさん (奈良県)★ ★★★★★★★★★★★★★★★★ おめでとうございます。 プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。 ────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次回配信予定は7月27日(金)です。お楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆バックナンバーはこちら https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/mobile/magazine/ ◆立命館CLUBホームページ https://www.ritsumei.ac.jp/rclub/mobile/ ◆立命館大学ホームページ http://www.ritsumei.jp/index_j.html ◆配信先の変更・解除はコチラ https://reg34.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mbsd-meljr-a849c83c0a4b477a2a6d631dde627b21 [注 意] ※リンク先は、時間の経過と共に変更・消去される事があります。ご了承ください。 ※メールマガジンを転載、その他の利用によって生じる事象について、立命館大学では一切の責任を持ちません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ 発行:立命館大学 立命館CLUB事務局 ■■ 〒604?8520京都市中京区西ノ京朱雀町1番地 ■■ TEL:075?813?8118 ■■ FAX:075?813?8167 ■■ ご意見、お問合せ等は、下記までお願いいたします。 ■■ メール rclub ![]() ![]() ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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