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2023.08.23

向静静先生(立命館アジア・日本研究機構 助教)の著書『医学と儒学:近世東アジアの医の交流』の書評が読売新聞に掲載されました!

向先生書籍ニュース

 立命館アジア・日本研究機構の向静静先生(助教)の著書『医学と儒学:近世東アジアの医の交流』(人文書院、2023年)の書評が読売新聞「本よみうり堂」(8月27日 朝刊)に掲載されました。読売新聞オンライン版にも同書評が公開されております。評者は、橋本五郎氏(読売新聞社特別編集委員)です。本書は、儒学思想に気を配りながら、近世日本の医学思想の展開を分析したものです。近世日本の名医である後藤艮山・香川修庵・山脇東洋・吉益東洞が実践した「復古」の多様性を解き明かし、彼らを近代医学的評価から解放する、近世日本医学史を再定位する意欲作です。書評では、「目の前の病に医師たちはどう治療しようとしたのか。著者は丹念に再現、検証している。そこから浮かび上がるのは、人の命をかけがえのないものとして、ひたすら病に立ち向かう医師の姿だ」と本書の本質を突く指摘をしていただいています。また、本書では、東アジア地域における「医」をめぐる交流のなかに近世日本医学を位置づけることで、医家たちが思想的・実践的な影響を与え合うかたちが浮き彫りにされています。ご関心をお持ちのかたは、是非ご一読ください。

また、向先生はアジア・日本研究所が刊行するAJI Booksシリーズにおいて、Asia Medicine: Tradition and Innovationの編集・執筆をされております。是非、こちらも合わせてご一読ください。

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