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About us 研究所概要

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所長挨拶これからのWell-beingの実現にむけて

2050年には、100歳を超える百寿者が約50万人に達し、日本の人口は現在よりも約2千万人減少して1億人になると推計されています。この人口構造の変化に伴い、少子高齢化、労働人口の減少、医療費や社会保障費の問題など、さまざまな課題が浮き彫りになっています。一方で、新たな社会の方向性として、Society5.0が提唱されています。これはサイバー空間とフィジカル空間を融合させ、経済発展と社会的課題の解決を両立させる未来社会を目指すものです。技術革新や情報システムの発展はめざましく、ロボティクス、人工知能、ビッグデータ、情報通信技術などが日常生活や社会システムに大きな変革をもたらしています。これらの変革は人々の価値観や行動にも影響を与え、持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、健康と福祉の実現が重要視されています。

立命館大学は2030年のビジョン「挑戦をもっと自由に」を掲げ、包括的な研究と教育を通じてイノベーションを生み出し、社会への貢献と次世代研究大学を目指しています。その一環として、20年以上にわたる研究センターでの活動やCOIプログラムでの実績を経て、2022年に立命館大学スポーツ健康科学総合研究所が設立されました。

スポーツ健康科学総合研究所は、幅広い分野の研究者が所属し、Well-beingの実現を目指しています。「健康・長寿の実現」、「スポーツを通じたQOLの向上」、「まち・社会の健康の実現」の三つを研究ターゲットの柱として掲げ、基礎研究から開発・実証、社会実装までのイノベーションサイクルを構築しています。学術的な側面だけでなく、産官民連携を含む幅広いステークホルダーとの協力によって成果を追求しており、さまざまな分野の研究者が連携し、基礎研究から社会実装までのプロセスを推進しています。さらに、アクティブライフ共創コンソーシアムと連携し、産学官地の英知を融合させた学際共創研究のプラットフォームの一翼としても機能しています。

今後も総合研究所としての使命を果たし、持続可能な社会の実現に向けて貢献していく所存です。是非とも、皆さまのご支援とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

スポーツ健康科学総合研究所長 伊坂 忠夫

スポーツ健康科学総合
研究所とは

スポーツ健康科学総合研究所は、スポーツ・健康・ウェルフェア分野の総合研究拠点として2022年4月に設立しました。本学は、約20年にわたり「スポーツ・健康・ウェルフェア分野」に関する研究活動に取り組んでいます。とりわけ、2010年のスポーツ健康科学部の開設以降、スポーツ健康科学分野で顕著な学術成果をあげるとともに、さまざまな研究活動を実施してきました。このような取り組みが評価され、文部科学省と国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が進める革新的イノベーション創出プログラム(COI)にも選出されました。これらの培ってきた知見を活かし、あらゆる人の身体的・精神的・社会的健康の実現に主体的に取り組み、多様性と包摂性に優れ、誰もが健康的な生活を送ることのできる社会の実現を目指しています。

具体的な研究ターゲットとして「健康・長寿の実現」「スポーツを通じたQOLの向上」「まち・社会の健康の実現」を設定し、所属する110名を超える研究者が、国内外のトップレベルの研究機関と連携して基礎研究から開発・実証、社会実装までのイノベーションサイクルを構築し、一気通貫で推進します。