第79回日本体力学会大会にて事業シンポジウムを開催しました

2025.10.01
お知らせ
2025年9月17日(水)、第79回日本体力学会大会において、スポーツ庁受託事業「先端的スポーツ医科学研究推進事業」に関するシンポジウムが開催されました。
 本シンポジウムでは、筑波大学・順天堂大学・立命館大学の3大学がそれぞれの研究拠点における取り組みを紹介し、日本の国際競技力向上に向けた研究成果と今後の展望について発表しました。

 「ハイパフォーマンスアスリートの国際競技力向上に向けた研究と実践」 

 大杉 住子様(スポーツ庁統括官) 
 「事業の背景と行政的視点からの総括」 

 久木留 毅様(日本スポーツ振興センター HPSC) 
 「大学との連携による研究推進の意義」 

 髙橋 英幸様(筑波大学) 
 「体育・医工情報融合型スポーツイノベーション研究拠点の構築」

 和氣 秀文様(順天堂大学)
 「ハイパフォーマンス・トランスレーショナル・リサーチ拠点の概要と展望」 

 伊坂 忠夫、家光 素行(立命館大学) 
 「ハイパフォーマンス・アスリート極限支援研究拠点における取り組みと今後の展開」

 筑波大学では、車いすスポーツを対象とした実装研究が紹介されました。ナショナルチームの選手への綿密なヒアリングを通じて現場のニーズに即した成果を導き出しており、実用化に向けた取り組みについて発表されました。 

 順天堂大学では、腸内細菌やAI技術を活用した体操競技の研究が展開されています。選手の協力のもと、柔軟性やトレーニング効果の検証を進めており、実装に向けた準備が整いつつあります。科学的知見と現場感覚の融合が期待される内容でした。 

 立命館大学は、選手の視点に立ったコンディショニング部会、トレーニング部会、試合部会による支援モデルの構築に注力しています。データのフィードバックを活用し、選手の不安軽減やパフォーマンス向上につながる支援体制の整備を進めており、現場との密接な連携を特徴とする内容を発表しました。 

 シンポジウム後半では、3大学による活発なディスカッションが行われ、研究の実装に向けた課題や制度的障壁、人材育成の重要性について意見が交わされました。また、スポーツ庁の大杉統括官からは、各大学の取り組みが選手支援・教育・地域支援に貢献している点が高く評価されました。今後は、大学・研究者・アスリートの接点を質の高い形で増やし、研究成果の社会実装をさらに進めていくことが期待されています。 

 本シンポジウムは、大学間の研究連携を深めるとともに、スポーツ科学の未来を切り拓く貴重な機会となりました。関係者の皆様に心より御礼申し上げます。 ​

[123-1_spo-ins]research/center2/spo-ins/assets/img/news-thumb_20251001-2 [123-1_spo-ins]research/center2/spo-ins/assets/img/news-thumb_20251001-3