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RADIANT Family:立命館での経験と今の視点 岩居健太先生

RADIANT 10周年記念 特別インタビュー Vol.6

RADIANT10周年を記念した特別インタビュー第二弾では、立命館大学の経験を経てステップアップした研究者にインタビューしました!
立命館大学から離れてみて感じたいいところ、改善点、立命館大学での研究がどう今の研究に生かされているのかお聞きしました!

今回は大阪産業大学情報デザイン学部 准教授の岩居健太先生にご登場いただきます!

立命館大学に所属していた時の研究概要を教えてください。

岩居:当時は、因果律制約の緩和に着目した能動騒音制御の性能改善に取り組んでいました。さらに、音響エコーキャンセラと適応雑音キャンセラの同時最適化というテーマにも取り組んでいました。

RADIANT研究記事:音を制御し、騒音を消す

現在はどのような研究をされていますか?

岩居:現在は、音響エコーキャンセラと適応雑音キャンセラの同時最適化アルゴリズムの性能改善に注力しています。 この同時最適化アルゴリズムでは、音響エコーと雑音のパワーに基づき、適応フィルタの最適な学習係数を算出します。このとき、従来のパワー推定法では推定誤差が大きくなることが確認されたため、この推定式を再度整理し、修正を加えました。その結果、推定誤差を小さくすることに成功し、当該アルゴリズムの音響エコー・雑音抑圧性能の改善を達成しました。
また、新たな取り組みとして、音声保護機能付き能動騒音制御アルゴリズムの開発にも取り組んでいます。本システムは、能動騒音制御機能を利用する際に、消音対象ではない音声アナウンス等を保護し、騒音だけを消音するものです。現在は能動騒音制御と音声強調の両アルゴリズムを組み合わせているだけですが、将来的には両システムの同時最適化にも着手する予定です。なお、研究室の一部のテーマでは、立命館大学 音情報処理研究室 (西浦研究室) と共同研究を実施しています。

今でも立命館大学とのつながりがあるのですね!立命館大学での研究環境はいかがでしたか?どのように研究活動にご活用されたかお聞かせください。

岩居:科研費獲得推進プログラム (次年度の科研費申請を支援することを目的に研究者個人に研究費を助成する制度)や個人研究費を活用し、能動騒音制御や音響エコーキャンセラの実験機材の購入に充てることができました。また、科研費申請書の添削も充実しており、科研費を獲得するに至りました。

立命館大学を離れてから感じた“いいところ”はありますか?

岩居:研究宣伝力の強さや、産学官連携の積極的な推進は際立っていると感じます。さらに、各種制度の厳格な運用や、研究費執行などのシステムの整備も非常にしっかりしていて、安心して研究に集中できる環境でした。

反対に改善点はありますか?

岩居:科研費獲得推進プログラムの補助金額の引き上げでしょうか。もう少し額が大きければ、さらに充実した研究ができたと思います。

立命館大学での研究は現在の研究へどのように繋がっていますか? またこれからの展望も教えてください!

岩居:能動騒音制御や音響エコーキャンセラの研究基盤は、今の研究にそのまま活かされています。快適な音環境の実現は、人々の生活の質を向上させる重要なテーマであり、そのための技術革新に挑み続けたいと考えています。
今後の展望として、音響エコー・雑音キャンセラの社会実装を目指します。特に、テレビ会議用マイク付スピーカを必要としない、ユーザが利用するデバイスだけで完結するシステムを実現することを目指します。また、能動騒音制御に関しては、少ない演算で音声強調と能動騒音制御を実現するシステムを構築し、実際のデバイスとして実現することを目指します。

社会からの関心の高い音響について研究をしておられる岩居先生。立命館大学での研究基盤が現在の研究にも繋がっているそうです!先生のますますのご活躍を応援しています!
岩居先生ありがとうございました!

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