立命館大学
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2011年度 立命館大学・大学院入学式

2011年4月4日(月)、京セラドーム大阪にて2011年度立命館大学・大学院入学式が挙行されました。
式典には7,761名の学部新入生、そして1,318名の大学院新入生が参加。
また父母や校友、在学生など約17,000名が集い、新入生の新たなスタートを歓迎・祝福しました。
『Creating a Future, Beyond Borders ~自分を超える、未来をつくる~』
をテーマにして行われた入学式の様子をお伝えします!

入学式レポート 入学式アルバム 新入生に聞きました 在学生に聞きました 編集後記

入学式レポート

第一部 入学式典

プロローグ

立命館大学男声合唱団「メンネルコール」と立命館大学混声合唱団「メディックス」、立命館大学交響楽団によるプロローグ演奏の後、2011年3月11日に発生した東日本大震災で犠牲となられた方々への哀悼の意と復興への祈りを表し、会場全体で黙祷が捧げられました。そして、石井秀則・立命館大学教学部長による開会の辞で入学式が幕を開けました。

学長式辞

川口清史学長は、「今年の入学生諸君は特別な年度の入学生となりました。東日本大震災を経験し、これからの大学生活全般にわたって、いやそれ以上にみなさんの生き方に影響を与える程の特別な課題に直面して入学することとなったのです。これから始まる大学での勉学をとおして、具体的に日本社会の再生に貢献できる道を模索してください。こうした時だからこそ、みなさんは日本社会を根底から再建する特別の使命を持った人間として成長する責務と寄せられる期待を自覚してください。

私は大学でつけるべき学力、力量には4つの領域があると考えています。第1の領域が問題を認識する力、論理的な思考力、相手の主張や立場を理解する力、自らの意見を説得する力、といった知的な人間としての基盤的な力量です。第2の領域は、情報を手に入れ、整理し、発信するリテラシー能力です。第3は自然や人間、社会への深い理解とそのあるべき姿・方向についての確信を持つ教養力です。そして第4が分野ごとの専門的な知識や技術、経験です。立命館大学は自ら学ぶ学生諸君を励まし、支え、導いていく仕組みと構えを持ち、チャレンジを可能にする大学です。チャレンジこそ学生の特権です。君たちの若さは、君たち自身が驚くほど急速な成長を可能にしてくれます。そして万一チャレンジがうまくいかなくても、再び三度のチャレンジを可能にする条件があります。そして失敗はそれがまた君たちの人間性を深めることにつながっていきます。

新入生諸君、今までの自分を超えて、みなさんの手で未来をつくっていきましょう。私たち教職員、そして多くの学生諸君とともに、安全と安心と生存が保証され、平和で民主的で、そして持続可能な社会を創る人間になっていこうではありませんか」と式辞を述べました。

学部新入生、大学院新入生挨拶

学部新入生の代表として、国際関係学部のモライマ・フロレスさんが力強く挨拶しました。「私は3年8ヵ月前にパラグアイからやってきました。日本に来てまず驚いたのは、ストリートチルドレンやホームレスがいないことでした。つまり、先進国と発展途上国の差に驚きました。将来は、国際舞台で活躍する専門家としてパラグアイをはじめ発展途上国の未来を担っている子どもたちの教育環境を向上させるために、貧困のサイクルを断ち切る方法や経済を発展させる方法について研究したいと思います。そしていずれはパラグアイと日本の架け橋、さらには様々な国と国とを繋ぐ国際的なブリッジになりたいと思っています。本日、私たち新入生は立命館大学での新しい生活のスタートラインに立ちます。それぞれの夢や目標に向かって邁進し、私たちの新たな未来を築いていくことを誓います」。

次に、大学院新入生代表のスポーツ健康科学研究科のクリッチェリィ香津美さんが「まだ多くの方々が震災後の困難な状況におかれている中、勉強や研究に打ち込める環境で、新たなスタートを迎えられることに感謝しています。大学院では、学部で専門的に学んだ数理科学的な考え方を元に、スポーツ健康科学の視点から、合氣道における効率的な動作を解明したいと考えています。また、研究成果やこれまでに培ってきた語学力・コミュニケーション能力を生かし、国際的な合氣道の指導や普及にも力を注ぎたいと思います」と述べました。

第二部 新入生歓迎式典

【第二部 新入生歓迎式典】<1>

第一部の入学式典に続いて行われた第二部の新入生歓迎式典では、まず、昨年の学年創立110周年企画で映像サークル「GREENS」により制作されたwebムービーが上映されました。次いで、フリーミュージックサークル「PEACE」によるダイナミックな演奏「ルパン3世のテーマ」で幕を開けました。

第二部の司会を務めたのは、立命館大学放送局(RBC)の和田健哉さん(文学部3回生)、杉村有美さん(政策科学部3回生)、そして福本将宏さん(理工学部3回生)の3名。

最初に昨年のプレエントランス立命館デーで撮影された新入生へのアンケート映像が会場に映し出されると、会場では、どよめきや笑いが起こりました。次に、各学部で新入生をサポートするオリター、エンターの学生が登場。スクリーンに映し出された新入生のアンケート結果を見ながら、大学での学びや立命館大学の魅力について熱く語りました。

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今年の入学式のテーマは『Creating a Future, Beyond Borders ~自分を超える、未来をつくる~』。ステージ中央のスクリーンには、歌手の倉木麻衣さん(2005年産業社会学部卒業)からのメッセージ映像が映し出されました。倉木さんは、「大学は学ぶだけではなく、新たな自分を発見できる場所。友達をたくさん作って、楽しいキャンパスライフをスタートさせてください。心から応援しています」とメッセージを送りました。

そして、ステージには立命館大学でさまざまなボーダーを超えた5名の学生が登場。 「高校生までの自分を超えた」という萩原志保さん(産業社会学部3回生)は、「友人に誘われて入ったダンスサークル「おどりっつ」で自分のボーダーをめちゃくちゃ越えちゃいました!高校時代は合唱部に所属。体育系は苦手でおとなしい性格でしたが、「おどりっつ」の活動を通してネットワークが広がりましたし、何よりも新しい自分を発見した気がします。自分自身の成長にもつながっていると思います」と話すと、ステージには「おどりっつ」のメンバーが登場。ダンスのパフォーマンスを披露しました。

また、「国境」というボーダーを超えた高橋愛子さん(国際関係学部4回生)は「高校時代から海外留学したいという思いはありましたが、どうしても英語が苦手でした。ですが、英語圏以外にも留学できることを知り、第二外国語で専攻していた中国語を伸ばしたいと思い台湾へ留学。語学力の上達はもちろん、世界各国の友達ができたのも貴重な経験でした」と話しました。最後に「留学をすると世界が変わると思います。みなさんもぜひ、チャレンジしてください」と流暢な中国語で新入生にエールを送りました。

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トークセッションの後、ステージ中央のスクリーンには、元プロ野球選手の古田敦也さん(1988年経営学部卒業)からのメッセージビデオが映し出されました。古田さんは「大学時代は文武両道を目指して頑張っていました。その時の仲間や経験は、今でも自分の財産です。また、3月11日に東日本大震災が発生しましたが、復興に向けてみなさんのような若い力が必要とされます。人を助ける気持ちをもって、勉学に励んで下さい」とメッセージを送りました。

会場には、立命館大学アメリカンフットボール部パンサーズの選手が登場。ホイッスルが鳴り響く中、デモプレーを披露しました。続いて、立命館大学の学生スポーツの応援には欠かせない存在である立命館大学応援団チアリーダー部Peeweesがステージに登場。Peeweesのテーマである「元気・勇気・笑顔」らしく「勇気100%」の曲に合わせて演舞すると、会場は一気に盛り上がりました。

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最後に登場したのは、立命館大学応援団。今年は、史上初めて女子で応援団団長を務める難波しのぶさん(産業社会学部4回生)のリードで、吹奏楽部の演奏と共に、登壇したすべての学生が応援歌『グレーター立命』を大合唱。会場のボルテージは最高潮に達しました。エンディングメッセージは、スクリーンに映し出された『自分を超える、未来をつくる。立命館大学で、新しいCHALLENGEを。Creating a Future, Beyond Borders』の文字。新入生1人1人がそれぞれのボーダーを超えて夢への第一歩を踏み出すことを祈念しながら、盛大な入学式が幕を閉じました。