- 研究概要
- 「琵琶湖や飲み水を汚れからまもる」
水環境の汚染や障害の認識、その原因と機構の解明、および浄化や修復のための技術に関する基礎・応用研究をすすめることにより、人類社会の福祉に貢献することをめざしています。
●琵琶湖グループでは・・・湖沼の富栄養化を引き起こす生物利用可能リンを測定して、流域から湖沼に流入したリンの挙動を研究しています。滋賀県との共同研究や、琵琶湖や周辺の内湖の調査もしています。
●砒素グループでは・・・バングラデシュの大学やNGOと共同して、地下水の砒素汚染の機構解明と持続可能な水供給システムについて研究しています。衛生学的指標として、水の大腸菌ファージなども測定します。現地調査にも行きます。
●水再生グループでは・・・生活排水の高度処理技術を研究しています。膜を用いた活性汚泥法や、生活排水からのリン除去方法をテーマにしています。大都市近郊の水再生・再利用は、タイでをフィールドとします。
- 研究室紹介
- 「よい水環境の創造によって人類社会の福祉に貢献する研究室」

水環境工学研究室では,水環境の汚染や障害の認識,その原因と機構の解明、および浄化や修復のための技術に関する基礎・応用研究をすすめることにより、よ
り良い水環境を創造することで人類社会の福祉に貢献することをめざしています。現在は,琵琶湖の水質保全,高度排水処理システム,地下水からのヒ素除去、
水環境の衛生学的な評価や制御を中心にグループを構成し研究を進めています。
- 研究テーマ
- 水環境中の生物利用可能リンに関する研究
- 河川水中の大腸菌ファージの測定と評価に関する研究
- リン除去型活性汚泥法における凝集剤添加の最適化に関する研究
- 排水中リンの回収技術に関する研究
- 膜分離活性汚泥法の維持管理手法に関する研究
- 膜分離活性汚泥法における細胞外ポリマーの制御に関する研究
- 鉄バクテリアを利用した飲用地下水からの砒素除去に関する研究
- 土壌からの砒素の溶出メカニズムに関する研究
- オンサイト型排水処理の高度化に関する研究
- 分散型水再生・再利用に関する研究
- メッセージ
- 「環境行政研究の現場での研究経験を教学に」
我が国の公害問題が深刻だった'70年代に、公害対策・環境保全の現場での仕事を望んで千葉県庁に入り、以来23年間、県の環境部の試験研究機関で、水環
境に係わる多様な課題に第一線で取り組みました。汚濁の進んだ印旛沼をフィールドに、富栄養化の機構解明の研究をすすめ、底泥のリン形態組成とその湖内で
の挙動に関する研究は学位論文に。一方、汚濁発生源である工場排水や生活排水からの負荷低減を目的として、排水処理および工程内対策にも取り組んできまし
た。我が国の公害対策の経験や浄化槽など生活排水処理システムの海外技術移転にも興味を持っています。現場での経験を、本学での教学に生かします。