- 研究概要
- 「ランドスケープアーキテクチュア(景観建築)―屋外空間の計画・設計」
ランドスケープアーキテクチュア(景観建築)とは屋外空間を中心とした環境の計画や設計のことで、庭園などの小さな規模から、公園などの緑地や街路景観などの大きな規模まで含まれます。はじめて聞く人には,屋外空間がデザインされて出来上がっているとは思っていなかった人も多いかもしれませんが,私たちが気持ちいいと感じたり,美しいと感じたりする屋外空間は,人の手によってデザインされている場合がほとんどなのです.環境の時代と言われる今,私たちの居住空間をデザインするために欠かせない分野です.また,当研究室では屋外空間と同時に建築の計画や設計に関する研究も行いますが,建築だけの場合と異なり植物が重要な素材になることや、公共空間を多く扱うこと,スケールの大きな空間や景観の時間変化を考慮に入れることなどは,この分野の特徴です.より詳しくは『ランドスケープデザインの歴史』(武田他著・学芸出版社)も参照して下さい.
- 研究室紹介
- 「主体性とチームワークを育てる研究室」

景観建築研究室では,調査・分析による研究の他,具体的な設計の実践として、設計競技などのプロジェクトも積極的に行っています。また,実際の公園の設計なども行っています.プロジェクトでは,学生が中心となってチームで取り組むことが多いため,自然と一人一人の主体性が育ち,チームワークのよい研究室になっているようです.卒業生はランドスケープや建築の設計事務所やコンサルタント,ゼネコンなどに就職する人が多いですが,行政や広告業を含むさまざまな進路に進んでいます.研究室で育んだ思考力とデザインセンス,そしてコミュニケーション能力を駆使して活躍する社会人になって欲しいと願っています.
- 研究テーマ
- 庭園、公園、河川敷などの都市緑地
- 街路、広場などの公共屋外空間
- 公共施設・集合住宅等の敷地・景観
- ランドスケープと密接に関わる建築物
- キャンパス計画(主に立命館大学が対象)
■2011年度の修士論文
・京都市「ちびっこひろば」の小規模防災広場としての活用法に対する評価構造の研究
・立命館大学びわこ・くさつキャンパス、キャンパスプロムナードを対象とした学生が求めるキャンパス内の屋外オープンスペースについての研究
・「入る」「出る」によって指摘される屋外空間領域の描出
- メッセージ
- 「未来に向けた風景を」
風景は常に変化するものですが、私たちを取り巻く移ろいやすい環境に、人が読み取ることの出来る形を与える行為、それがランドスケープアーキテクチュア(景観建築)であると私たちは捉えています。その形は、「つくる」ことによって生まれるのか、「育てる」ことによって生まれるのか、あるいは「感じる」ことによって生まれるのかといった問題に真剣に取り組みます。そして時を経て残る風景の形があるとすれば、それはどのようなもので、それはどのように残るのかを、提案や論文による研究を通して考えます。