- 研究概要
- 「木材および木造建築物に関する研究」
地球環境問題が議論される現在、自然材料である木材が建築材料として注目を浴びるようになってきています。そもそも、わが国では古来より住宅や社寺などの建築物に木材が使用され、地域の気候や風土に適応した特色ある建築構法が生み出されてきました。しかしながら、近年頻発する大地震において、木造建築物は甚大な被害を被っています。木造文化を地震災害から守り、後世へ継承していくことを目的として、木材の力学的性質の解明、木造建築物、特に伝統建築物の耐震性能評価法および耐震設計法に関する研究を行っています。
- 研究室紹介
- 「実験・調査など実際の建築物に触れる機会の多い研究室です」
振動実験や実測調査などに参加出来ます。コンピュータによる数値解析も可能です。
- 研究テーマ
- 木材の強度的性質に関する研究
- 伝統木造建築物の耐震性に関する研究
- 地震防災に関する研究
- 火災中の木造建物の倒壊予測モデルの開発
- 石場建て構法による木造建築物の地震時挙動に関する研究
- 柔な水平構面を有する伝統構法木造建築物の耐震性能評価

古民家水平加力試験の様子

木造軸組壁の水平載荷実験の様子

石場建て木造軸組の実大振動台実験

東日本大震災での被害調査

木造建物の振動計測
- メッセージ
- 「建築材料について」
構造的に安全な建築物を設計するためには、用いられている建築材料の性質をよく知る必要があります。それは、どのくらいの荷重が作用したら壊れる・壊れないといった力学的性質はもちろん、耐久性や施工性、経済性などの総合的な性質を指します。一方で、建築物は人間が触れるものですから、見た目や質感も設計においては重要なファクターとなります。この研究室では、主として木材を取り扱うことが多いですが、上で述べたような広い視野に立って建築材料としての木材を考えていけたらと思っています。