洋書店の相次ぐ消滅

 
 今日の新聞によると、ロシア、東欧の本専門のナウカ(ロシア語で科学の意味)が、破産宣告した 由。 詳しい理由は分かりませんが、図書館や官公庁向けの売り上げが減少したうえ、インター ネットを通じた個人の輸入が増加したためと伝えられています。 さもありなんと思います。一方でロシア書は、アマゾンなどでは扱っていなかったように思うので すが。 ソ連からロシアになって状況が変わったのかもしれません. 僕個人として、ここでランダウーリフシッツに会え、また知られざる東欧の文化の高さに触れられ てとても良い思いでがあります。

 去年は、京都から丸善が姿を消しました。 これで河原町通りから、オーム社、駸々堂、丸善とすべての大型書店が姿を消しました。これらの 書店は、河原町を散策する大きな目標だったのですが、京都の繁華街から、このような文化の香り が消えていくのはとても残念です(残ったのは4条通りのジュンク堂くらいか)。 そういえば、京大前のナカニシ書店も消えていますね。 以前、オックスフォードで、古書店で、その膨大な文献の質と量に圧倒されたものです。このよう な現象は、大阪でも東京でも起こっていると思います。 「悪貨は良貨を駆逐する」現象が起こっているのは残念です。 僕は丸善の大きな顧客の一人だったと思います。 なのでいくつもクレームがありました。 その 上で、やはり、とても消えていくのは惜しいと思います。
2006年7月20日 福山 武志