教員紹介
FACULTY MEMBERS
子ども社会専攻
岡本 尚子 准教授
OKAMOTO NAOKO
研究テーマ
算数科の子どものつまずき、脈拍や視線などを用いた思考の分析
おすすめ書籍
野矢茂樹『はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内』PHP研究所,2004
「哲学は,あらゆる学問・研究の基盤になる」と言われたことがあり,私自身もそれを感じることがあります。この本は,これまでの学び,そして,これからの学びにつながる哲学を,リラックスしながら垣間見るのに,最適な本かもしません。また,もしかすると,生きる道標にもなってくれる本かもしれません。
学生時代の思い出
高校までの「教科」とは違ったテーマで、それぞれの専門家から受けられる大学の授業がとても新鮮でした。本の中のたった1つの文章についての深い解釈を先生から聞いたとき、どんな意見に対しても相対する考え・データを先生が提示したときなど、随所で自身の無知を自覚させられましたが、そのたびに「大学で学んでいる!」という実感がありました。また、「先行研究を調べ、自身の考えをまとめていく」という大学に多いレポートのスタイルには苦戦しましたが、ある程度の時間をかけて、納得いくまで、じっくりと取り組める学びに心地よさも感じていました。
もっと知識を身につけて、自身の考えを深めたいと思い、大学院に進んでからは、研究にどっぷりはまっていました。同じ研究室には、社会人の院生が多く、看護師、助産師、図書館司書、議員など、多様な職業のメンバーと日常的に話ができて、刺激的な毎日を過ごせたことも忘れられない思い出です。
現在の学問分野に決めた理由
私の現在の研究テーマは、生理学的なアプローチを用いた教育研究です。具体的には、学習中や思考中の脳活動、視線移動、脈拍などの生理学的な指標を計測することで、学習や思考のプロセスの特徴を捉えようとしています。
この研究テーマに決めたきっかけは、大学生のときに抱いた「学習中の脳活動を計測したら、これまで見えていなかった“何か”が分かるかもしれない」という期待感でした。実際に研究を始めてみると、生体反応の仕組み、装置の使い方、実験の組み立て方、分析方法など、理解すべきことが多く、計測して“何か”がすぐに分かるわけではないことに気づかされました。ただ、同時に、自分自身の実験の組み立て次第で、明らかにできることがあるという魅力にも気づき、大学以来ずっと研究を続けています。テストの成績やアンケートなどには表れづらい、学習者の心理的な側面や無意識的な思考・行動を、生理学的なアプローチを用いることで、より客観的に考えていきたいと思っています。