教員紹介
FACULTY MEMBERS
子ども社会専攻
柏木 智子 教授
KASHIWAGI TOMOKO
研究テーマ
子どもの貧困、外国ルーツの子ども、子ども食堂、学習支援活動、探究学習、ケアする学校・授業づくり、学校とICT活用、学校との連携によるコミュニティづくり
おすすめ書籍
ジグムント・バウマン『コミュニティ』筑摩書房、2017年。
学生時代の思い出
さまざまなところに旅に出たことです。欧米・アジアをはじめとして20ヵ国くらいを周ったと思います。諸外国の多様な文化に出会い、日本では当たり前だと思っていたことが、海外に行くと全く当たり前ではないことに気づくこと自体がとてもおもしろかったです。また、お金がなくなった、乗るはずだった飛行機に間に合わなかったというような困りごとに遭遇したときに、いろいろな方に親切にしていただき、こうやって助けてもらえるんだなと感じたこともとてもいい思い出です。これは大学院でですが、ケニアにも数か月滞在しました。水・ガス・電気のない中でしたが、現地の元気いっぱいな子どもたちと過ごし、あたたかな思いをたくさんいただく中で、文明とは何かというのを考えさせられました。また、ナイロビ滞在時にはちょうど出入りしていた建物の前でテロが発生し、一日違えば、私は大けがをしていただろうなと思ったことも貴重な経験でした。
現在の学問分野に決めた理由
小学生のころから、なぜ学校はこんなシステムなんだろうかと漠然と感じていたからです。もちろん、そういう言葉で把握していたわけではないですが、なぜ学校ってこんなんなの?という疑問を多く持っていたという状況です。中学生では、とても仲の良い友達たちが、学校の中でうまくやれずに、やんちゃな子というイメージで周縁に押しやられていくことがとても嫌でした。そのため、中学生のころは、全生徒向けに作文を読む大会で、学校はなぜすべての子どもが居心地のいい場所にならないのか、教員はなぜそこに力を注がないのか、一方でそうした学校でも学校にどういう意味があるのかというのを発表した覚えがあります。ただ、その後、理系分野に興味をもったり、報道記者をしたくて勉強をしたり、企業への就職活動をしたりと、この問題意識を絶えずもっていたわけではありません。しかしながら、振り返ると、結局その当時の問題意識のままで研究を続けている状態です。