もうひとつのワールドカップ決勝戦~スポーツ社会専攻~

Posted on 2012.07.09

スポーツ社会専攻の基礎演習4クラスは、6月14日(木)サブゼミの
時間を活用し、昨年に引き続き、「ドキュメンタリー観賞会」を
以学館1号ホールで実施しました。

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今回、観賞会で取り上げられたドキュメンタリー映画は「アザー・
ファイナル:もうひとつの決勝戦」(監督:ヨハン・クレイマー、
配給:ROBOT、公開:2003年)という作品です。
この作品は、2002年6月30日...世界中が沸いた日韓ワールドカップ
の決勝戦が開催された全く同じ日にアジアの別の場所で行われて
いた、もうひとつのワールドカップを取り上げた作品です。

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タイトルにもあるもうひとつの決勝戦とは、日韓ワールドカップ
とは真逆の最下位を決める"もうひとつの決勝戦"。作品中では、
その主役であるFIFAランキング202位のブータン王国代表と203位の
モントセラト代表の姿を試合前から追いかけ、生活習慣は違うが
不利な環境の中でサッカーを愛するという両国を温かい視線から
論じ、商業主義に浸かったワールドカップに対して疑問を投げかけ
るような、スポーツの本来のあり方を考えさせられる感動的な
ドキュメンタリーです。
観賞の前には市井准教授よりドキュメンタリーの内容や時代背景、
作品を通じて考えてもらいたい、「スポーツとは何か」という
問いについての説明がなされ、学生たちは日常生活ではなかなか
見ることのできない75分程のドキュメンタリーを真剣に観賞して
いました。

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ドキュメンタリー観賞会を終えてスポーツ社会専攻1回生の濱嵜
愛夏さんは、「映画を見て、これまでの私のスポーツ観が勝敗を
強く意識し、勝つことに強い意義を見出していたということに
気が付きました。映画の中に出てくるブータンの選手たちは、
勝つことだけでなく、相手選手をたたえ、サッカーを純粋に楽し
んでいることがとても印象的でした。今日の、行き過ぎた勝利
至上主義とその背景にあるスポーツと商業主義との関わりから、
スポーツとは何かを改めて考えさせられました。」
と感想を語ったように、今回の観賞会は今後の学習の面において
も学生たちに大きな影響を与えたと言えます。スポーツ社会専攻
では後期にも、昨年に引き続きスポーツを軸に据えたキャリア
形成に関する講演会などの開催を企画しています。

 

 

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