スポーツ社会専攻

「文化としてのスポーツ」「スポーツをマネジメントする」の2つからアプローチする。

スポーツ社会専攻

現在の社会の中で、また人生の中においてスポーツの役割や関わり方を考えるのが、スポーツ社会専攻での学びです。学びの領域は大きく2つに分けられます。1つは、スポーツを文化や歴史の中で捉え、スポーツの役割や可能性を探っていく「スポーツ文化」領域です。この領域では社会学や人類学、ジェンダーとスポーツの関わりを考察したり、スポーツの歴史的な変遷、スポーツ倫理、精神論についての知見を増やし、スポーツを見つめる鋭い分析力を養います。そしてもう1つが、スポーツの現在的な側面を見つめ、スポーツを通して社会や人と関わる方法を学ぶ「スポーツマネジメント」領域です。スポーツマネジメントや政策、法律について習得するほか、地域とスポーツの関わりや指導法、ボランティアやメディアの活用法についても考察します。現代的な課題を紐解く実践力を磨きながら、スポーツの持つ新たな可能性を探っていきます。自らの興味関心に合わせてどちらの領域に重点を置くかを意識しながら、スポーツに関わる問題に切り込んでいってください。

履修モデル

スポーツと社会・歴史に
関心がある場合

スポーツが社会や文化、歴史など様々な交点の上に成り立つ複合的な文化であることを解明する際に、まずはスポーツの原型がイギリスで発生してから現在に至る過程を学びます。その発展の歴史の中でそれぞれの国の社会背景がもたらしたスポーツの普及形態を学ぶことが重要であり、それを理解した上で現代社会におけるスポーツのグローバルな展開状況について考察していきます。

履修モデル
  • 1回生
    • 基礎演習
    • 基礎社会学
    • 現代とスポーツ
    • スポーツ文化論など
  • 2回生
    • プロジェクトスタディ
    • スポーツ社会学
    • スポーツ史
    • スポーツ人類学など
  • 3回生
    • 専門演習
    • グローバルスポーツ論
    • 比較スポーツ論など
  • 4回生
    • 卒業研究
    • スポーツ変動論など
スポーツマネジメント・ビジネスに
関心がある場合

オリンピックやW杯に代表される国際的なスポーツイベントの開催から、地域に密着したスポーツクラブの運営まで、スポーツ文化の多様化とともにスポーツビジネスの分野にも様々な需要が生まれてきています。卒業後の具体的な進路も想定しつつ、4年間の学びの中で身に付けるべきマネジメント能力を見極めていくことが必要でしょう。

履修モデル
  • 1回生
    • 基礎演習
    • 基礎社会学
    • 現代とスポーツ
    • 英語科目など
  • 2回生
    • プロジェクトスタディ
    • スポーツマネジメント論など
  • 3回生
    • 専門演習
    • スポーツ産業論
    • 地域スポーツ論
    • スポーツクラブ論など
  • 4回生
    • 卒業研究
    • スポーツメディア論など
スポーツ行政・政策に
関心がある場合

近年、健康管理や余暇の過ごし方に関心が高まる中で、注目を集めているのがスポーツです。しかしこれまでの行政主導型のスポーツ政策では、人々の多様化するスポーツ要求に応えきれず、多くの課題が山積しています。そこでスポーツ行政や政策、法学などの基礎的な内容を学ぶとともに、様々な社会的立場からみたスポーツ像を明確に捉え、より平等で豊かな社会の実現を目指します。

履修モデル
  • 1回生
    • 基礎演習
    • 基礎社会学
    • 現代とスポーツ
    • 現代余暇論など
  • 2回生
    • プロジェクトスタディ
    • スポーツ政策論
    • スポーツ行政論など
  • 3回生
    • 専門演習
    • 子どもとスポーツ
    • 障害者とスポーツ
    • スポーツ法学など
  • 4回生
    • 卒業研究
    • スポーツボランティア論など

学びをより深めるためのクロスオーバーラーニング

大学において学問を深めていく上で、他分野への関心も含めた視野の広さが必要不可欠です。諸学問は独立して存在するものではなく、互いに隣接し関連し合っています。多様な学問に触れることはスポーツの持つ社会的・文化的意義をより深く理解するのに役立つだけでなく、1つの問題を多面的に把握する能力を養ってくれます。
産業社会学部ではスポーツに関する研究のみならず、自分の所属していない他の4つの専攻の科目も学べるため、自分が研究したいテーマを総合的・複眼的に考察する力を身に付けることができます。
例えば、現代社会専攻とクロスオーバーすることでは「地域コミュニティにおけるフィットネスクラブの可能性」、メディア社会専攻とでは「スポーツ漫画の歴史的変遷と機能」、人間福祉専攻とでは「障害者スポーツを支えるボランティア組織に関する研究」というように研究テーマに広がりをもたらしてくれます。
また、クロスオーバーラーニングは、スポーツ社会専攻の諸活動にもよく表れています。毎年京都市障害者スポーツセンターで開催する「障害者シンクロナイズスイミング・フェスティバル」と「車椅子バスケットボール大会」におけるスポーツボランティア活動や、民間企業・行政・NPO法人・スポーツ社会専攻の学生が地域のコミュニティ形成のために実施している「芝生化活動」「スポーツによる街づくり」活動は、専攻や学年の壁を越えて行われており、地域と学生、学生同士、そして地域の人と人を繋げるきっかけとなるだけでなく、学生が普段の学びのアウトプットを実現できる産業社会学部ならではの活動であるといえます。

取得できる資格

  • 中学校教諭一種(社会・保健体育)
  • 高等学校教諭一種(地理歴史・公民・保健体育)
  • 特別支援学校教諭一種(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
  • 社会調査士(定員あり)

注:時間割の関係上、複数の資格課程を並行して履修することができない場合があります。



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