道関研究室で現在行っているいくつかの主な研究について紹介します。

可視光を用いたバッテリレス端末の研究

 球状シリコン太陽電池を用いたバッテリレス受信端末の研究開発を行っています。 送信器は音声のアナログ入力信号を1ビットのΔΣ(デルタ・シグマ)変調器を通すことで0、1のディジタル信号の粗密波に変換し、 白色LEDを駆動することにより可視光通信を行っています。
 受信器は太陽電池とつないだイヤホンにより、 受信したディジタルの光信号が自動的にアナログ信号に復元され、 イヤホンから音楽を聞くことができます。 球状シリコン太陽電池は、小型で指向性があるため蛍光灯等の外部雑音の影響を受けにくい特徴があります。



スマート体重計の研究

 RFタグ等の識別タグを用いなくても体重計に載っただけで誰が載ったかを識別して体重管理を行うスマート体重計の研究を行っています。 体重計の体重表示部に小型カメラを設け、体重表示部に顔を誘導することにより顔情報を取得できるようにしました。 得られた顔情報を無線でサーバー側に送信することにより、サーバー側で顔認証を行なっています。
 体重計自体および体重計のカメラの消費電力を抑えるため、待機時の電力をゼロにするゼロスタンバイ回路、 動作時の電力を極力抑える超間欠動作回路等の極低電力回路技術を導入しています。 また、体重計の下に人のおもりで発電する発電機を設けることにより電力回生を行い電池の消費を抑えています。



携帯型ワイヤレス脳波計を用いた睡眠抑制・誘導システムの研究

 近年、5人に1人が問題をかかえているという睡眠障害を克服するための睡眠抑止・誘導システムの研究を大阪バイオサイエンス研究所と連携して進めています。 耳に装着できる程度の超小型脳波計を用いて、ワイヤレスで各人の脳波をリアルタイムで見ることができれば、 睡眠を抑止したり、睡眠を誘導できるシステムが可能となります。 現在、携帯型ワイヤレス脳波計を用いて入眠時に室内の明かりやテレビを消したりするシステムを構築しています。


上記以外にもいくつか研究しています。