炭素鋼(S50C)と軸受鋼(SUJ2)の疲労き裂伝ぱ特性に関する研究
高炭素クロム軸受鋼SUJ2の「疲労き裂伝ぱ特性」(材料に長時間繰返し応力を負荷させた時のき裂発生から破壊までの,き裂の成長挙動)を求め,破面の特徴から破壊機構の考察をしています.
高強度鋼の疲労破壊はまだ十分には解明されていないのが現状です.破壊機構解明には,き裂発生過程およびき裂進展過程の全貌を明らかにする必要があります.そこで,ここではSUJ2の破壊機構解明を目指しています.
●研究の目的
高強度鋼の一種であるSUJ2は,長時間安定した性能が要求されるベアリング材として自動車・鉄道・家電製品など身近なところから,産業機械・交通・情報通信の分野,また半導体,液晶製造などの最先端技術分野にまで広く利用されています.
●何をしているか
●高炭素クロム軸受鋼SUJ2について
近年,鉄鋼材料の延命化および使用条件の苛酷化に伴い高強度鋼の需要が増加している.現在,破壊事故の8割以上は繰返し使用するうちに発生したき裂の成長による「疲労破壊」です.このことから高強度鋼の疲労破壊に関する研究は重要です.
●研究背景