手嶋研究室で学びたい方へ

 個々の工学系研究室で比較した場合,立命館大学手嶋研究室以上に市販の福祉機器を所持している大学の研究室は日本にはないのではないかと自負しています.例えば電動車いすは2台,手動車いすは約10台あります.その他,リフター・介護ベッド・電動義手・補聴器・点字プリンターなどから簡易な自助具までたくさんの市販機器を所有しています.ですから学生は市販の機器を実際に使ってみてその良さや問題点を考え,そこから研究をスタートすることができます.現在活躍中のあるリハエンジニアも,手嶋研究室に見学に来たとき「自分もこういう環境の研究室で勉強したかった」とつぶやいたものです.このような福祉工学分野のトップクラスの研究室であなたも勉強してみませんか?


卒業研究での配属希望者へ

 手嶋研究室は立命館大学理工学部ロボティクス学科に所属していますので,現状では卒業研究を手嶋研究室で行うためには,ロボティクス学科に入学する必要があります.
 ロボティクス学科での配属の決め方は,まず希望者を募り,研究室配属定員の半分までは希望者の中の成績上位者をとり,半分は残った人から抽選でとります.手嶋研究室は希望者が定員以上となることがほとんどですので,どうしても手嶋研究室への配属を希望する方は,ロボティクス学科入学後によい成績をとってください.


他大学からの修士課程(博士前期課程)入学希望者へ

 手嶋研究室の大学院修士課程にはこのところ2年に1名の割合で他大学出身者がきています.受験して不合格になった方を入れると志望者はもっと多くなります.研究室としては立命館大学からの進学者だけでなく,他大学からの入学者を積極的に受け入れているので,興味のある方はぜひ連絡をして下さい.熱意のある方を歓迎します.
 手嶋研究室は大学内では機械系に属しておりますが,卒業学部が機械系以外の人であってもかまいません.研究は,機構などの開発以外にもソフトウエア開発や電子回路製作を中心とするテーマもあるからです.この場合,機械系以外の人は電気系や情報系などの試験を受けて入学することも可能です(詳細は問い合わせてください).それどころか,研究テーマによっては心理学系など,工学系でなくても良い場合もあります.ただし,修士課程修了のためにはいくつかの大学院講義の単位をとる必要があるため,全く理系の素養が無い場合は熱心に勉強しても厳しいでしょう.
 入学試験出願手続きについては立命館大学大学院入試情報を参考にして下さい.試験は年間2回あります.出願前に指導教員とテーマその他について打ち合わせることになっていますので,可能であれば出願前に連絡をとって立命館大学に来て,手嶋と会って話をしてください.もちろん,そのときに研究室も見せますし,院生とも話をしてもらうようにします.どうしても来れない場合は電話・メール等で相談することとなりますが,やはりあらかじめ研究室の雰囲気などを見てもらうことを勧めます.なお,他大学からの進学者では大学院の成績上位50%のものは年額30万円の奨学制度があります.入学試験でがんばれば,授業料が軽減されることになります.
 注意事項として,要項にはかかれてませんが,研究室には定員があります.手嶋研究室を希望した場合には,もしも学内推薦による進学者が研究室定員に達していた場合には,年2回の入学試験での定員は最大2名となります.希望者がそれよりも多い場合には試験の成績の順で認められることとなります.このような可能性がある場合には出願前に伝えます.
 もう一点大事な注意事項があります.それは手嶋研究室の大学院を修了した学生のほとんどは福祉機器業界には行かない(行けない)ということです.福祉機器の業界では現状として理系の大学または大学院の新卒者を開発研究者として募集している企業はほぼ皆無だからです.詳細は「福祉機器業界への就職を希望する方へ」を見てください.ですので,手嶋研究室に行けば福祉機器関連で働けると思わないで下さい.もしかしたらほんの少し有利に働くかもしれない,程度の違いしかありません.


博士後期課程入学希望者へ

 博士後期課程に入学して博士号をとることは,一流研究者になる場合の近道です.博士号をとって企業で研究する道もありますし,大学や公的機関の研究者になる道もあります.ただし,福祉工学の場合には上にも書きましたように,企業への就職が非常に少ないのが問題となります.大学や公的機関の研究者になりたい人は多いのですが,競争は厳しく,その人の能力(と運)が問われます.現在は博士後期課程修了後にすぐに終身ポストに採用されることはほとんどなく,多くが任期制ポストです.任期制ポストで活躍し,他者に実力があることを示すことができた人だけが,上のポストに行ける時代です.しかも大学がつぶれる時代であり,本当にやる気があって実力のある人だけが一部の恵まれたポストに行けるのです.ですので,修士課程までは(入学試験さえ通れば)あまり成績や実力は問いませんが,博士後期課程進学希望者はやる気と実力が十分にないと判断される人は,思いとどまるよう進言します.(ただし,実力とは必ずしも大学や大学院の成績とは一致しません.大学の成績が悪くても実力のある人は歓迎します.また,やる気とは口で「がんばる」ということではなく,やる気を行動で見せることを意味します.)ですので,博士後期課程入学希望者は早めに手嶋に会って相談してください.
 これに対して,社会人で博士後期課程に入学を希望者する場合は,博士号を取得後の就職の問題が無いので積極的に受け入れます.例えばリハビリテーションセンターのリハエンジニアなど歓迎します.修士号を持っていなくとも,24歳以上の場合には事前に個別に学力を判定した上で出願を認めることが可能です.工学系でなくとも,PTやOTの方でも福祉機器に興味がある方ならば,テーマや状況によって受け入れられる場合があります.修士修了と同等の実力があれば学士号が無くとも出願可能です.ご相談ください.
 手嶋研究室の属しています機械システム系での内規では,博士号申請の条件は,博士論文のテーマでの論文が最低2報あることです.この場合,論文とは査読のある学術誌への投稿論文を指し,学会の予稿などは含みません.不明の点はお問い合わせください.


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Last modified: Wed March 5 2003