イントロダクション:心と論理ふたたび


mind: 「物」や「体」と対比される意味での心、精神。

heart: 「頭」に対する心、腹、情。身体の一器官としての心臓をも意味する。

学問上の議論では、ほとんどの場合心=mind

Cf. デカルトの心身関係論、理性(知性)と情念(感情)。『省察』、『情念論』。

知性と感情は、ともに心(mind)の働きだが、感情は、身体的な反応と強く結びついている。Mindheartの両方によって支えられている。

Mindの働きに共通するもの:命題というかたちをとった意味内容をもつ。

心の働きがもとになってさまざまな行動が起こる。(推理も、行動=人間がすることの一つ。)

「ビルディングが破壊された」という認識。(知性の働き)

⇒破壊の原因にかんする推理。

「ビルディングが破壊された」ことに対する怒り。(感情の働き)

⇒破壊の責任者に対する処罰の要求。

どのように行動するのが正しいのか。正しさとは何か。

⇒状況に照らした実践的判断

⇒一般的に通用する理論的理解:哲学、倫理学…

推理の正しさにかんしては、命題の意味内容が重要な手がかりになる。

論理学:命題の意味内容にもとづいて、推理の正しさとは何かを解明する理論的な探究。


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