述語論理で何をするねん
(1)「ドラえもんはロボットだ。だから人間ではない。」
論理学の記号を使って形式化すれば、
「Aゆえに〜B」となる。
これでは論理的に妥当でないので、隠された前提を補う。
「A, A→〜Bゆえに〜B」の「A→〜B」にあたる
(2)「ドラえもんがロボットであるならば、ドラえもんは人間ではない。」がそれ。
推理(1)が正しく見えるのは、命題(2)が、形としては示されていないけれど、正しいと認められているから。
しかし、(2)はなぜ正しいのだろう。
短い答えは、意味によって。しかし、(2)がどうして正しくなるのかは、命題論理のしくみだけでは示せない。
日常の言葉で説明すれば、(2)が正しいのは、
(3)「ロボットであるものは、人間ではない」
ということが、言葉の意味によって真だから。
このように言葉の意味による正しさを系統的な形に表わす作業が、述語論理のしくみを使えば一歩先に進められる。
述語論理のしくみで示されるのは、(3)がもっている一般的性格。
(3)によって、(2)だけではなく、
(2′)「ドラミがロボットであるならば、ドラミは人間ではない。」
も正しいとわかる。言いかえれば、(3)は(2)と(2′)をともに含意する。
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