普遍命題と存在命題
* 普遍命題
(∀x)(...x...)
目下の考察の対象となるものの領域(domain, the universe of discourse)を、ある条件を満たすものと、満たさないものに分割し、条件を満たさないものの領域は空である(いかなるものもそこには属していない)ことを主張する⇒ヴェン図による表現
(∀x)F(x)
(∀x)〜F(x)
(∀x)(F(x)→G(x))
(∀x)(F(x)∨G(x))
(∀x)(F(x)&G(x))
* 伝統的論理学の対当表
すべてのFはGである | | いかなるFもGでない |
| × | |
あるFはGである | | あるFはGでない |
全称命題の否定は特称命題
現代論理学のことばで言えば、普遍命題の否定は存在命題
〜(∀x)(F(x)→G(x))⇔(∃x)(F(x)&〜G(x))
「すべてのものは変化する」の否定⇒「変化しないものが存在する」
「いかなるものも不変ではない」の否定⇒「不変なものが存在する」
「すべての善人は神を信じている」の否定
⇒「善人でも、神を信じていない者が存在する」
「すべての者は、天国に行くか地獄に行く」の否定
⇒「天国にも行かず、地獄にも行かない者が存在する」
「すべての者はいつか死に、神の裁きにあう」の否定
⇒「いつまでも死なないか、神の裁きにあわない者が存在する」
論理学II 課題1
つぎの命題の否定に当たる命題を、「存在する」、「ある」、「いる」等のことばを使って表現しなさい
「どんな者にも良心がある」
「男性はみな戦争が好きである」
「いかなる暴力も正当ではない」
「すべての卒業生は就職するか進学する」
「ベルギー人なら誰でもオランダ語とフランス語が話せる」
「誰でも出産すれば仕事をやめる」
「哲学科の学生は全員ドイツ語かフランス語が読める」
「タバコを吸う者はみな意志が弱い上に傲慢である」
文学部 回生 専攻/インスティテュート
学生章番号□□□□□□□□□□-□ 氏名
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