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2015/6/25

No.44「お客様の本質をフィールドワークに!」
●2006年卒業:久田 智史さん

初回はカットもカラーも致しません

 とても意地悪な店だと思われるかもしれません。

 でもこれは長年研究してきた今のベストです。

「お客様を美しくする」から「お客様が美しくなる」というシフトです。微妙な違いですが、結果は大きく変わります。

 

 私は100年以上続く家業、理美容業の4代目なので、先代までの土台にも恵まれています。しかし、京都という土地で続けるならば常に挑戦し続けないと、あっという間に終わります。どんな時代もお客様を研究し続けないといけません。

今は亡きゼミの恩師・深井純一先生から学んだこと

「定説は今もっともらしい仮説である」

誰しもが当たり前と思っているような習慣に疑問を持ち

「少数派の中にこそ正解はある」

ビッグデータもいいけれど、一人一人丁寧に聞き取り

「どこの誰でどんな立場の人がどう言っているのか?」

をきちんと整理して真実を導くというフィールドワークが活きています。

 

 統計学では出てこない、お客様の生の声からサービスを起こすというスタンスは生涯続けていきます。 先生から学びきれなかったことは、先生の奥様やゼミの先輩方から現在も学ばせて頂いております。

 お客様の声なき声に耳を傾け、「カットしてほしい」の裏側にある要望を解決し、365日の美しさの可能性を伸ばし続ける。これはお客様との共同作業であり、真剣勝負でもあります。今、お客様が求めていることは決して「カットやカラー」ではありません。ただただ「美しくありたい」ということです。それを叶える「技術」「アイテム」「システム」「空間」が100年がかりでやっと確立できそうです。

「さんしゃ」らしさ

 4回生で40単位取ってギリギリ卒業した私を選んでもらえる辺りが「さんしゃ」らしさでしょうか(笑)。このような機会を頂けて感謝申し上げます。在学中は月にバイトを150時間くらいして、専門学校とダブルスクールして、本当にゼミくらいしか行ってなかったかもしれませんが、それでも人生に大きく影響を与えてくれた「さんしゃ」は世界でも類を見ないところなのではないでしょうか。魅力的な方を排出し続ける理由が卒業して10年弱、やっと分かったような気がします。

●久田 智史(ひさだ さとし)

卒業年月日 2006年3月 卒業
出 身 地 京都府
現 住 所 京都府
勤 務 先 ひさだインダストリー(株)
ゼ ミ 名 深井純一ゼミ
所属サークル
団 体
POLICY(バレーボール)