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2017/5/25

No.65「観光学って・・・???」
●1988年卒業:小畑 博正さん

さんしゃへの想い

 1988年3月、5年かかってようやく卒業・・・あれから29年が経ちました。私は産業社会学部の卒業生として、このようなサイトに寄稿することを大層恥ずかしく思っています。というのも学部での学びの記憶がほとんどないからです。ゼミは・・・なぜかクビ!当然です・・・、そして留年。5回生では選択外国語のフランス語と体育の再履修のみというさびしい最終年でした。当然ながら成績は5年間で優が2つ、可が山のようにある劣等生でした。就職の時、成績証明書を企業に提出するのですが、人事担当者からこの悲惨な成績の要因を鋭く突っ込まれることが当たり前となっていました。

 しかしながら弱点を強みに変える自身の土壇場力で「優が2つで可が山のようにありまして・・・可山(ヤマ)優2(ジ)・・・立命のアホ大将、加ヤマ優ジです!。もう1つ優があれば加山雄三(カヤマ ユウゾウ)なのですが・・・残念!!!」この面接用キラー切り返し返答に大爆笑してくれた会社こそが私がその後29年間お世話になった(株)日本旅行という旅行会社でした。

 こんな具合でしたので、いつも思いました。「学べる環境にある時に学ぶべきだった・・・。」私のさんしゃへの想いは今も変わることのない後悔の念それだけです。

でも立命への想いは・・・

 残念ながら、さんしゃへの想いは前述の通りですが、立命への想いは半端ではありません。私は立命館大学落語学部(もちろんそんな学部はありません・・・落語研究会のことです)を卒業したことを誇りに思っています。3回生の時は二十代目安心亭立命を襲名しました。ここでの生活は100%落研漬けの毎日だったと思います。落語の稽古終了後は、先輩や後輩とのコミュニケーション能力を磨くためのお酒を交えた稽古の続き、その後はキューブ状の物体を用いた朝まで中国語のお稽古に明け暮れる日々でした。この価値ある5年間がその後の人生に大きく影響していることは言うまでもありません。その時の仲間と交わした落研あるあるや洒落やギャグの応酬会話が自身の人間形成に大いに役立った・・・と思っています。

 立命館大学落語研究会、いやいや「落語学部」は私にとってのすべてであり、そんな私の学生生活をおおらかに包み、温かい目で見守ってくれた立命は本当に偉大な存在であると思っています。

今の自分・・・観光学と共に

 29年間の会社勤めにいったん区切りをつけ、この4月から地縁も何もない新潟で大学の教員生活をスタートさせました。県で初めての観光系学部となる新潟経営大学観光経営学部で主に旅行ビジネスや観光全般を担当し、地域と連携しながら観光人材育成に取り組んでいます。さんしゃで学ばなかった自身の後悔を振り返り、毎日学生に「今、この時、この場所だからこそ学べよ!」と檄を飛ばしています。

 今、観光学という経済、社会、文化、芸術など現代社会の多様な事象が関連し交錯する学問に向き合ってみて、「これって、さんしゃ的では?」と思っています。卒業後29年経って初めてさんしゃの学びの醍醐味を、観光学というフィールドで若い学生と一緒に学ぶ日々はとても充実しています。

 

 新潟のさんしゃ校友の皆様、観光で一緒に新潟を盛り上げていきましょう!ご連絡お待ちしています。

●小畑 博正(おばた ひろまさ)

卒業年月日 1988年3月 卒業
出 身 地 兵庫県
現 住 所 新潟県
勤 務 先 新潟経営大学観光経営学部
ゼ ミ 名 -
所属サークル
団 体
落語研究会