2010年11月20日 講師：　二文字　理明

フィンランドの教育から学べること

　北欧とわたし
　初めてスウェーデンを訪れてはや30年が経過してしまいました。最初の10年間はスウェーデン語を習得するのに必死でした。一方で勉強しながら他方、 外大の授業を担当させていただき、知識を吐き出すという勉強法でした。無謀な自転車操業だったと思います。
　その後は、自身の専門の障害者教育分野の文献を可能な限り翻訳しては整理するという日々でした。その合間を縫って、「ロッタとあかちゃん」「あなたへ」シリーズ（全15巻） 「10歳からの民主主義レッスン」等、子ども、ヤングアダルト向けの翻訳書をほぼ10年きざみで刊行してきました。言葉はまだまだ未熟の域を脱することができていないので心残りです。 でも、スウェーデンを中心とする北欧の人々のこころにどこまで迫れるか。美しく厳しい北欧の自然を体感しながら北欧の旅をさらに続けてゆきたいと思います。

　事象を絶対視せず謙虚な姿勢を説く先生のお話に深く共感しました。日本の、あるいは一個人の価値観を絶対視し保守化する傾向が全年代に共通している昨今の日本において、 物事を相対化する先生の姿勢や、北欧のような別の社会・制度のモデルをはじめとした比較対象が存在し、それを理解・分析することの重要性に改めて思い至りました。非常に有意義でした。

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